槍槓(チャンカン)とは?加槓を奪う特殊役の条件と狙い方を解説

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| 約5分で読める | ツモロン編集部

槍槓(チャンカン)とは

槍槓(チャンカン) とは、麻雀において相手が加槓(小明槓)しようとした牌でロンあがりする特殊な1翻役です。「槍杠」とも書き、槓を槍で突くように奪い取ることから、この名前がつきました。

非常に珍しい役で、出現率は約0.05%と言われています。狙って出すことは難しく、偶然の産物となることが多いですが、決まると印象的な役です。

槍槓の詳細解説

成立条件

槍槓が成立するには、以下の条件をすべて満たす必要があります:

条件詳細備考
相手の加槓ポンしている状態から4枚目を加える大明槓は対象外
その牌が当たり牌自分のテンパイの待ち牌役がなくても槍槓で1翻
即座にロン加槓の宣言時に宣言タイミングが重要
国士無双の例外暗槓でも槍槓可能国士無双のみ特例

槍槓できるカン・できないカン

槍槓できる:

加槓(小明槓)のみ
例:222ポン → 4枚目の2を加槓
  この時の2でロン可能

槍槓できない:

カンの種類理由例外
暗槓手牌から出していない国士無双のみ可
大明槓捨て牌をカン通常のロンとなる
既に成立したカンタイミングを逃したなし

使用例

実際の場面での使い方

例1:槍槓の宣言

相手:「カン!」(加槓の動作)
自分:「ロン!槍槓!」

例2:状況説明

「まさかの槍槓が出た」
「加槓を奪って槍槓成功」

例3:狙いの表現

「槍槓の可能性がある」
「国士なら暗槓も奪える」

槍槓のメカニズム

発生の流れ

1. 相手がポンをしている(例:東東東)
2. 相手が4枚目の東をツモる
3. 相手が加槓を宣言
4. 自分が東でテンパイしている
5. 即座に「ロン」を宣言
6. 槍槓成立(1翻+他の役)

タイミングの重要性

宣言のタイミング:

  • 加槓の宣言と同時
  • 牌を晒す前が理想
  • 遅れると無効

関連用語

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

  1. 対象となるカンの誤解

    • 暗槓では槍槓できない(国士以外)
    • 大明槓は通常のロン
  2. タイミングの失敗

    • 宣言が遅れる
    • カンが成立してしまう
  3. 役の計算

    • 槍槓自体が1翻
    • 他の役と複合可能
  4. 特殊ルール

    • 嶺上牌は引かない
    • ドラ表示牌はめくらない

槍槓の特殊性

国士無双の特例

通常の槍槓:

  • 加槓のみ対象
  • 暗槓は不可

国士無双の場合:

国士無双テンパイの時:
- 暗槓も槍槓可能
- すべてのカンが対象
- 最も特殊なルール

嶺上開花との関係

相反する役:

状況結果説明
加槓実行嶺上開花の可能性嶺上牌をツモる
槍槓成立嶺上開花は消滅カンが成立しない

槍槓の戦術

狙って出すのは困難

槍槓の特徴:

  1. 偶然性が高い

    • 狙って出せない
    • 相手次第
  2. 確率が極めて低い

    • 約0.05%
    • 1年に1回見るかどうか
  3. 準備ができない

    • いつ来るか不明
    • 常に意識は必要

槍槓を意識する場面

可能性がある状況:

  1. 相手がポン多用

    • 加槓の可能性
    • 対々和系の手
  2. 自分の待ちが少ない

    • 地獄待ちなど
    • 相手が3枚使用
  3. 終盤の展開

    • 加槓でドラ増やし
    • 得点調整

実戦での槍槓

槍槓が発生しやすい牌

確率が高い牌:

  1. 字牌

    • ポンされやすい
    • 加槓されやすい
  2. ドラ

    • 積極的にポン
    • 4枚目も使いたい
  3. 端牌

    • 対々和で使用
    • 加槓の対象

槍槓の影響

ゲームへの影響:

  1. 心理的効果

    • 相手の動揺
    • 加槓への警戒
  2. 戦術的影響

    • カンの抑制
    • 守備的になる
  3. 話題性

    • 記憶に残る
    • 盛り上がる

槍槓のルール詳細

点数計算

基本計算:

槍槓(1翻)+ 他の役
例:槍槓+タンヤオ=2翻
  槍槓のみ=1翻1000点

特殊な扱い

ルール上の扱い:

項目扱い理由
ツモ/ロンロン扱い他家の牌
嶺上牌引かないカン不成立
槓ドラ増えないカン不成立
槓ウラ乗らないカン不成立

ローカルルール

地域による違い

採用状況:

  1. 一般的

    • ほぼ全国で採用
    • 公式ルール
  2. 特殊ルール

    • 送り槓の扱い
    • 役満扱いの地域も
  3. オンライン麻雀

    • 基本的に採用
    • 自動判定

まとめ

槍槓(チャンカン)は、相手の加槓を奪ってロンあがりする非常に珍しい1翻役です。出現率は約0.05%と極めて低く、狙って出すことはほぼ不可能ですが、成立すると強く印象に残る役です。初心者の方は、「加槓の時だけロンできる特殊な役がある」「国士無双なら暗槓も奪える」という基本を覚えておけば十分です。実戦で遭遇したら、タイミングを逃さず「ロン」を宣言しましょう。槍槓は麻雀の奥深さを感じさせる、魅力的な役の一つです。

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