チーとは?上家から順子を作る鳴きの方法を初心者向けに解説

初心者におすすめ
| 約6分 | ツモロン編集部

チーとは

チー とは、麻雀において左隣のプレイヤー(上家)が捨てた牌を貰って順子(シュンツ)を作る鳴きのことです。手牌に連続する2枚の数牌があるときに、上家が3枚目を捨てたら「チー」と発声して、その牌を貰うことができます。

チーは3種類の鳴き(ポン・チー・カン)の中で唯一、特定の相手(上家)からしか鳴けないという特徴があります。また、優先順位は最も低く、同時にポンやカンの声がかかった場合は、そちらが優先されます。

  • リャンメンでチー 1m2m3m
  • カンチャンでチー 4p5p6p
  • ペンチャンでチー 7m8m9m

チーの詳細解説

チーの基本ルール

項目内容
鳴ける相手左隣(上家)のみ
必要な手牌連続する数牌2枚
完成形順子(3枚の連続数牌)
優先順位最下位(ロン>カン>ポン>チー)

チーできる組み合わせ

手牌の形とチーできる牌:
12 → 3でチー(123の順子)
23 → 1か4でチー(123か234)
34 → 2か5でチー(234か345)
13 → 2でチー(123の順子)
89 → 7でチー(789の順子)

チーできない例:
11 → 同じ牌なのでチー不可(ポンならOK)
19 → 連続していないのでチー不可
東南 → 字牌は順子にならないのでチー不可

チーの手順

手順内容注意点
1.上家が打牌左隣が牌を捨てる他の人からは不可
2.チーと発声はっきりと宣言タイミング重要
3.手牌を晒す該当の2枚を公開間違えないように
4.順子を作る3枚を右端に置くきれいに並べる
5.打牌する不要牌を1枚捨てる通常通り

使用例

実際の場面での使い方

例1:基本的なチー

手牌:23萬を持っている
上家:1萬を捨てる
自分:「チー!」→ 123萬の順子完成

例2:チーの選択

手牌:34筒を持っている
上家:2筒を捨てる → 234でチー可能
上家:5筒を捨てる → 345でチー可能

例3:チーできない場面

対面が5索を捨てる → チーできない(上家ではない)
上家が東を捨てる → チーできない(字牌)
右隣が牌を捨てる → チーできない(下家)

関連用語

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

  1. チーできる相手を間違える

    • 上家(左隣)からのみ
    • 対面や下家からは不可
    • ポンと混同しない
  2. チーできる牌を間違える

    • 数牌のみ(萬子・筒子・索子)
    • 字牌ではチー不可
    • 必ず連続する形
  3. 優先順位の理解不足

    • ポンが優先される
    • 同時発声でも負ける
    • ロンが最優先
  4. チー後の打牌ミス

    • 必ず1枚捨てる
    • 晒した牌は捨てられない
    • 手牌は10枚になる

チーの戦略的価値

チーのメリット

1. 手を早く進められる
   - 難しい順子も完成
   - テンパイまでの速度向上
   - 安い手でも早あがり

2. 相手の進行を妨害
   - 欲しい牌を止める
   - リズムを崩す
   - テンパイを遅らせる

3. 確実に面子を作れる
   - 両面待ちが不要
   - ペンチャン・カンチャン解消
   - 形の悪い手を修正

チーのデメリット

デメリット影響対策
手が読まれる狙い筋がバレる複数の可能性を残す
門前崩れリーチ不可鳴いても成立する役を
守備力低下振り込みリスク安全牌を確保
食い下がり役の翻数減少高い役は避ける

チーを使った戦術

チーすべき場面

積極的にチーする状況:
1. タンヤオが確定する時
2. 三色同順が見える時
3. 役牌のバック(後付け可)
4. 終盤で早あがりしたい時
5. 親で連荘を狙う時
6. 点棒状況で急ぐ時

チーを控える場面

状況理由代替案
良い配牌リーチ可能性門前で進める
高い手打点重視ツモに期待
序盤まだ余裕あり様子を見る
一色手手がバレる門前で隠す

チーの応用技術

両面チー

手牌:234567
上家が1か8を捨てたらチー可能

メリット:
- 選択肢が広い
- タンヤオ維持可能
- 三色の可能性

くっつきチー

手牌に孤立牌があり、その隣の牌が出たらチーして形を作る技術。

手牌上家の捨て牌チー後
4(孤立)334でチー待ち
6(孤立)767でチー待ち

鳴きタンヤオ

チーを活用したタンヤオ:
1. 234〜678の順子のみ
2. 端牌(1,9)を避ける
3. 字牌も避ける
4. スピード重視

チーに関する細かいルール

チーの制限

  1. 喰い替え禁止

    • チーした牌と同じ牌を即捨て禁止
    • 筋の牌も禁止(場所による)
  2. 一発消し

    • リーチ後のチーで一発消滅
    • 戦略的に使用可能
  3. 海底・河底

    • 最後の牌でもチー可能
    • ただし1枚捨てる必要あり

特殊なケース

同時発声の処理:
- チー vs ポン → ポンが優先
- チー vs カン → カンが優先
- チー vs ロン → ロンが優先
- チー vs チー → ありえない(上家は1人)

チーの頻度と統計

一般的な使用頻度

鳴きの種類使用頻度理由
チー約40%順子は作りやすい
ポン約50%誰からでも可能
カン約10%条件が厳しい

チーが有効な役

チーと相性の良い役:
1. タンヤオ(最も相性良好)
2. 三色同順(必須技術)
3. 一気通貫(チー活用)
4. 混全帯么九(端牌チー)
5. 純全帯么九(端牌チー)

チーのマナーと作法

正しいチーの方法

  1. 発声は明確に

    • 「チー」とはっきり
    • 声の大きさは適度に
    • タイミングを逃さない
  2. 晒し方

    • 手牌から2枚出す
    • 貰った牌と合わせる
    • 右端にきれいに置く
  3. 打牌まで素早く

    • 考える時間は最小限
    • スムーズな進行を心がける

まとめ

チーは上家(左隣)からのみ順子を作れる鳴きで、麻雀の基本技術の一つです。数牌でしか使えず、優先順位は最も低いですが、手を早く進めるために重要な役割を果たします。

初心者の方は、まずチーできる相手(上家のみ)とチーできる形(連続する数牌)を確実に覚えましょう。タンヤオや三色同順など、チーを活用する役も多いため、適切な判断力を身につけることが大切です。門前を崩すデメリットと、手を早くするメリットを天秤にかけて、状況に応じた最適な選択ができるようになりましょう。

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