ドラ表示牌とは
ドラ表示牌(ドラひょうじはい) とは、麻雀においてドラを決定するために公開される牌のことです。王牌(ワンパイ)の上段左から3枚目の牌を表向きにし、その次の牌がドラとなります。
重要なのは、ドラ表示牌そのものはドラではなく、表示牌の「次の牌」がドラになるという点です。この仕組みを理解することが、麻雀の基本の一つとなります。
ドラ表示牌の詳細解説
ドラ表示牌の位置
王牌の構成(14枚):
上段:□□■□□□□ ←■がドラ表示牌
下段:□□□□□□□
※左から3枚目をめくる
※カンすると右隣もめくる
ドラの決まり方
| ドラ表示牌 | ドラになる牌 | 理由 |
|---|---|---|
| 1萬 | 2萬 | 次の数字 |
| 9萬 | 1萬 | 9の次は1に戻る |
| 東 | 南 | 風牌の順番 |
| 北 | 東 | 北の次は東に戻る |
| 白 | 發 | 三元牌の順番 |
| 中 | 白 | 中の次は白に戻る |
牌の循環ルール
数牌の循環:
1→2→3→4→5→6→7→8→9→1(に戻る)
風牌の循環:
東→南→西→北→東(に戻る)
三元牌の循環:
白→發→中→白(に戻る)
使用例
実際の場面での使い方
例1:ドラの確認
「ドラ表示牌は3筒だから、ドラは4筒」
「ドラ表示牌が中なら、ドラは白」
「9索がドラ表示牌なので、ドラは1索」
例2:複数ドラ
「ドラが2枚あるから2翻プラス」
「ドラ3で満貫確定」
「ドラ表示牌の5萬見て、6萬集めよう」
例3:カンドラ
「カンしたから新ドラめくって」
「カンドラ乗った!」
「カンドラ表示牌は東、ドラは南」
関連用語
- ドラ:持つと1翻になる特別な牌
- 王牌(ワンパイ):ゲームで使わない14枚
- カンドラ:カン後に増えるドラ
- 裏ドラ:リーチ和了時のボーナス
- 赤ドラ:最初から決まっている赤い牌
- 嶺上牌(リンシャンハイ):カン後に引く牌の場所
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
-
ドラ表示牌自体をドラと勘違い
- 表示牌の「次」がドラ
- 表示牌そのものは普通の牌
- 最重要の理解ポイント
-
循環の見落とし
- 9の次は1
- 北の次は東
- 中の次は白
-
カンドラのめくり忘れ
- カンしたら即めくる
- 右隣を表向きに
- 最大4枚まで
-
裏ドラとの混同
- 裏ドラは下の段
- リーチ和了時のみ
- 表ドラとは別
ドラ表示牌の種類と展開
通常のドラ表示牌(表ドラ)
配牌時に1枚公開:
- 全員が最初から見える
- ゲーム中変わらない
- 戦略の基準となる
カンドラ表示牌
| カンの回数 | 表示牌の数 | めくる位置 |
|---|---|---|
| 0回 | 1枚 | 最初の1枚のみ |
| 1回 | 2枚 | +右隣1枚 |
| 2回 | 3枚 | +右隣2枚 |
| 3回 | 4枚 | +右隣3枚 |
| 4回 | 5枚 | +右隣4枚 |
裏ドラ表示牌
リーチ和了時のみ確認:
- ドラ表示牌の真下
- カンドラの真下も
- 最大5枚(4カン時)
ドラ表示牌の戦略的意味
ドラの価値判断
ドラ表示牌を見て判断:
1. 自分の手牌にドラがあるか
2. ドラを集められそうか
3. ドラ待ちにできるか
4. 相手もドラを持っているか
ドラ表示牌による手作り
| ドラ表示牌 | 狙いやすい形 | 理由 |
|---|---|---|
| 4 | 234、456の順子 | 5がドラで使いやすい |
| 字牌 | 対子・刻子 | 順子にならないため |
| 1や9 | タンヤオ系 | 2や1は端牌で使いにくい |
特殊なドラ表示牌
赤ドラとの関係
赤ドラはドラ表示牌に関係なし:
- 常に1翻の価値
- 5萬、5筒、5索が一般的
- ドラと重複可能
ローカルルール
| ルール | 内容 |
|---|---|
| ダブドラ | 同じドラ表示牌が2枚(8翻役満扱い) |
| ドラ爆弾 | ドラ表示牌4枚が同じ(特殊役満) |
| 抜きドラ | 北や花牌を抜くとドラ |
ドラ表示牌の確率
ドラが手牌に来る確率
配牌時:
- 1枚以上:約41%
- 2枚以上:約9%
- 3枚以上:約1%
- 4枚(独占):約0.04%
カンドラが乗る確率
| 既存ドラ数 | カンドラが乗る確率 |
|---|---|
| 0枚 | 約41% |
| 1枚 | 約31% |
| 2枚 | 約19% |
| 3枚 | 約8% |
ドラ表示牌のマナー
正しい扱い方
-
配牌前にめくる
- 親がめくる
- 全員に見えるように
- しっかり固定する
-
カンドラのめくり方
- カン成立後すぐに
- 嶺上牌を引く前に
- 丁寧にめくる
-
確認の仕方
- 声に出して確認
- 「ドラは○○」と宣言
- 全員の了解を得る
やってはいけないこと
NG行為:
- 勝手に触る
- 見えにくい位置に置く
- めくるタイミングを間違える
- ドラ表示牌を隠す
ドラ表示牌の読み方
相手のドラ推測
| 相手の行動 | ドラの可能性 |
|---|---|
| 序盤に端牌を切る | ドラなし or ドラ多数 |
| ドラそばを早切り | ドラを持っている |
| リーチが早い | ドラ込みの可能性 |
| 鳴きが多い | ドラを確保済み |
ドラ筋の考え方
ドラ表示牌が4の場合(ドラ5):
- 危険:3-6、4-7の両面
- 注意:5-8の両面
- 比較的安全:1-4、6-9
まとめ
ドラ表示牌は王牌の上段左から3枚目にめくられる牌で、その「次の牌」がドラとなります。この基本ルールを確実に理解することが、麻雀上達の第一歩です。
初心者の方は、まず「ドラ表示牌の次がドラ」という原則を覚え、数字や風牌・三元牌の循環を理解しましょう。カンによって新しいドラ表示牌がめくられることも重要なルールです。ドラは麻雀の醍醐味の一つなので、正しく理解して楽しみましょう。