海底摸月(ハイテイモーユエ)とは?最後のツモで和了する1翻役を解説

初心者におすすめ
| 約6分 | ツモロン編集部

海底摸月(ハイテイモーユエ)とは

海底摸月(ハイテイモーユエ) とは、麻雀の役の一つで、海底牌(山の最後の牌)でツモ和了することで成立する1翻役です。略して「ハイテイ」とも呼ばれ、「海の底から月をすくい取る」という美しい名前の由来を持つ役です。

偶然役の一つで、狙って作ることは難しいですが、テンパイしていれば海底牌をツモった時に1翻追加されるボーナス的な役です。ロンではなくツモのみで成立します。

海底摸月の詳細解説

成立条件

海底摸月が成立するには、以下の条件を満たす必要があります:

条件詳細注意点
海底牌でツモ山の最後の牌王牌を除いた122枚目
ツモ和了自分でツモって和了ロンは不可
テンパイ状態海底牌が和了牌あと1枚の状態

海底牌とは

海底牌の位置:

山の構成(136枚):
- ツモ牌:122枚
- 王牌(ワンパイ):14枚(ドラ表示牌・嶺上牌含む)

海底牌 = 122枚目のツモ牌(王牌を除く最後の牌)

使用例

実際の場面での使い方

例1:和了時の宣言

「ツモ!海底摸月!」
「ハイテイでツモった!」

例2:役の確認

「海底だから1翻追加」
「ハイテイツモで2翻」

例3:テンパイ時の期待

「海底でツモれば1翻」
「ハイテイ狙いでテンパイキープ」

海底摸月の形

基本形

海底牌の1つ前:
手牌:123萬 456筒 789索 22東 5索(テンパイ)
海底牌:5索をツモ
→ 海底摸月成立

役:タンヤオ + ツモ + 海底摸月 = 3翻

リーチとの複合

リーチ後:
手牌:234萬 567筒 345索 999索 8筒(テンパイ)
海底牌:8筒をツモ
→ 海底摸月成立

役:リーチ + ツモ + 海底摸月 = 3翻(+裏ドラ)

関連用語

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

  1. ロンとの混同

    • ロンでは成立しない
    • ツモのみ有効
  2. 海底の位置

    • 王牌を除いた最後
    • 122枚目のツモ牌
  3. 他の役との複合

    • 門前清自摸和と複合可
    • リーチとも複合可
  4. カンの制限

    • 海底牌ではカン不可
    • リーチも不可

海底摸月を狙う戦術

テンパイ時の判断

海底付近でのテンパイ:

状況推奨行動理由
良形待ちテンパイ維持1翻追加期待
悪形待ち変更検討待ち改善優先
役なしキープツモ+ハイテイで2翻
リーチ中そのまま1翻追加確定

海底を意識したプレイ

残り枚数の把握:

1. 常に山を確認
   - 残り枚数を数える
   - 海底までの巡目を計算

2. 海底付近の判断
   - テンパイなら維持
   - 1向聴なら急ぐ

3. 防御との兼ね合い
   - 海底前にオリるか
   - ギリギリまで攻めるか

実戦での海底摸月

海底摸月への道筋

典型的な流れ:

中盤:テンパイ

終盤:海底が近づく

海底1つ前:最後のチャンス

海底:ツモ → 海底摸月成立

点数への影響

1翻追加の価値:

元の役海底なし海底あり差分
役なし(ツモ)1翻2翻+1300点
リーチツモ2翻3翻+1300点
タンヤオツモ2翻3翻+1300点

複合しやすい役

よく複合する役

役名複合条件合計翻数
門前清自摸和門前でツモ2翻
立直リーチ後2翻
断么九中張牌のみ2翻
平和門前・良形待ち2翻
一盃口同じ順子2組2翻

複合例

リーチ・ツモ・ハイテイ・ドラ1:

手牌:234萬 456筒 567索 345索 55筒
リーチ後、海底牌で5筒をツモ
→ 4翻(5200点 or 7700点)+裏ドラ

海底摸月の確率と価値

出現率

統計データ:

  • 海底摸月の成立:約2〜3%
  • テンパイでの成立確率は高い
  • 偶然役の中では比較的多い

他の偶然役との比較

出現率順位:

  1. 門前清自摸和(約40%)
  2. 海底摸月(約2〜3%)
  3. 河底撈魚(約2〜3%)
  4. 嶺上開花(約0.3%)
  5. 槍槓(約0.01%)

海底摸月の戦略ポイント

テンパイ維持の重要性

海底付近の方針:

  1. 攻撃的戦術

    • テンパイなら維持
    • 1翻追加を狙う
    • リスクを取る
  2. 防御的戦術

    • ノーテンなら早めにオリ
    • 罰符を避ける
    • 安全第一

相手への影響

海底での心理戦:

  • テンパイしていると思わせる
  • 相手を牽制
  • オリを誘う

ローカルルール

海底摸月の扱い

地域による違い:

  • 一般的:1翻
  • 一部地域:2翻(稀)
  • 競技麻雀:必ず1翻

特殊な扱い

バリエーション:

  • 役満祝儀の対象外
  • 偶然役として扱う
  • 流し満貫との関係

歴史と文化

海底摸月の由来

名称の意味:

  • 海底:海の底(山の底)
  • 摸月:月をすくい取る
  • 中国の詩「海底撈月」から

美しい名前

麻雀文化での位置づけ:

  1. 詩的な表現

    • 四大美名の一つ
    • ロマンのある名前
  2. 記憶に残る

    • 最後の劇的な展開
    • 印象的な場面

海底での特殊ルール

海底牌の制限

できないこと:

  1. カン

    • 明カン不可
    • 暗カン不可
    • 加カン不可
  2. リーチ

    • 海底牌でリーチ不可
    • 次のツモがないため

オンライン麻雀での表示

特徴内容
表示残り枚数を表示
警告海底前に通知
演出特別な演出あり

まとめ

海底摸月(ハイテイモーユエ)は、山の最後の牌(海底牌)でツモ和了することで成立する1翻役です。偶然役の一つで狙って作ることは難しいですが、テンパイしていれば海底牌をツモった時に1翻追加されるボーナス的な役です。初心者の方は、まず「海底でツモなら1翻追加」という基本を覚え、海底付近でテンパイしていたら、そのまま維持してツモを狙いましょう。リーチやツモと複合しやすく、最後の劇的な逆転を生む可能性を秘めた魅力的な役です。

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