一気通貫(イッキツウカン)とは?123456789の2翻役を初心者向けに解説

初心者におすすめ
| 約7分 | ツモロン編集部

一気通貫(イッキツウカン)とは

一気通貫(イッキツウカン) とは、麻雀の役の一つで、同じ種類の数牌で123・456・789の3つの順子を揃えることで成立する2翻役です。「イッツー」と略して呼ばれることも多く、1から9までを一気に通す美しい役として人気があります。

門前(鳴かずに作る)なら2翻、鳴いて作ると1翻に下がる「喰い下がり」の役です。比較的分かりやすく、初心者でも狙いやすい役の一つです。

一気通貫の詳細解説

成立条件

一気通貫が成立するには、以下の条件を満たす必要があります:

条件詳細
同種の数牌で1〜9萬子・筒子・索子いずれか123456789萬
3つの順子123・456・789123萬 456萬 789萬
残り1面子+雀頭何でもOK他の順子・刻子・雀頭は自由
異なる色は不可必ず同じ種類123萬 456筒 789索はNG

門前と鳴きの違い

状態翻数点数例(子)
門前2翻2600点〜
鳴き1翻(喰い下がり)1300点〜

※喰い下がりとは、鳴くことで翻数が1翻減ること

使用例

実際の場面での使い方

例1:役の確認

「イッツー確定」
「123456789で一気通貫」

例2:手作り時

「萬子で一気通貫狙い」
「イッツー狙いだから萬子を集める」

例3:鳴きの判断

「イッツーは鳴いても1翻ある」
「456をチーしてイッツー確定」

一気通貫の形

基本形

手牌:123萬 456萬 789萬 234筒 5索5索
完成形:萬子で1〜9 + 他の面子 + 雀頭

実戦でよくある形

鳴きを含む形:

チー:123萬(横向き)456萬(横向き)
手牌:789萬 456筒 東東

関連用語

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

  1. 異なる色での混同

    • 123萬 456筒 789索は不可
    • 必ず同じ種類で統一
  2. 順番の間違い

    • 123・456・789の順である必要はない
    • 手牌内でバラバラでもOK
  3. 刻子との混同

    • 111・444・777は不可
    • 必ず順子(連続する3枚)
  4. 喰い下がりの計算ミス

    • 鳴くと2翻→1翻
    • 他の役との複合で計算

一気通貫を狙う戦術

配牌での判断

一気通貫を狙う目安:

配牌の状況判断理由
同種で6枚以上積極的に狙う可能性が高い
1〜9が偏りなく狙いやすいバランスが良い
他の色も多い様子見三色も検討
ドラが該当色優先して狙う高得点が期待できる

鳴きの判断

鳴くタイミング:

  1. 序盤での鳴き

    • 123や789は積極的に
    • 早めに確定させる
  2. 中盤での鳴き

    • 456が出たら即鳴き
    • 完成を優先
  3. 終盤での鳴き

    • 1翻でも価値がある
    • 和了を優先

実戦での一気通貫

一気通貫への道筋

典型的な流れ:

配牌:萬子が5〜6枚

序盤:1〜3、7〜9あたりを集める

中盤:456が揃う or チーする

終盤:一気通貫完成、テンパイ

複合しやすい役

よく複合する役:

役名条件合計翻数
平和門前・良形待ち3翻
断么九中張牌のみ3翻
一盃口同じ順子2組3翻
三色同順3色で同じ順子4翻(鳴き3翻)
混一色1種類+字牌5翻(鳴き4翻)
清一色1種類のみ8翻(鳴き7翻)

一気通貫の確率と価値

出現率

統計データ:

  • 門前での成立:約1.5%
  • 鳴きを含む:約2.0%
  • 比較的作りやすい2翻役

他の2翻役との比較

作りやすさ:

  1. 七対子(約3%)
  2. 三色同順(約2%)
  3. 一気通貫(約2%)
  4. 対々和(約1.5%)
  5. 混全帯么九(約1%)

一気通貫の戦略ポイント

序盤の判断

狙うべき配牌:

  • 萬子・筒子・索子のいずれかが多い
  • 1〜9がバラバラに散らばっている
  • 塔子(ターツ)が3つ以上ある

諦めるべき配牌:

  • 同じ数字ばかり(111・222など)
  • 字牌が多すぎる
  • 他の役が有力

中盤の手作り

効率的な進め方:

  1. 両端を優先

    • 123と789を先に作る
    • 456は後からでも揃う
  2. チーの活用

    • 外側から鳴く
    • 456は自分でツモりたい
  3. 柔軟な対応

    • 三色も視野に
    • 染め手への変更も

終盤の詰め

テンパイへの道:

  • 最後の1順子を待つ
  • 待ちを広く取る
  • フリテンに注意

一気通貫の応用

三色同順との使い分け

一気通貫を選ぶ場合:

  • 1種類に偏っている
  • 清一色・混一色も見える
  • 鳴きやすい

三色同順を選ぶ場合:

  • 3種類バランスよく来る
  • 門前で進められる
  • 待ちが良い

ドラとの組み合わせ

ドラが1〜9の場合:

  • 積極的に一気通貫を狙う
  • ドラを活かせる
  • 高得点が期待できる

一気通貫の歴史と文化

役名の由来

「一気通貫」の意味:

  • 一気に1から9まで通す
  • 途切れることなく続く
  • 中国語の「一条龍」とも呼ばれる

人気の理由

愛される理由:

  1. 分かりやすさ

    • 初心者でも理解しやすい
    • 視覚的に美しい
  2. 実用性

    • 比較的作りやすい
    • 2翻の価値
  3. 達成感

    • 1〜9を揃える楽しさ
    • 完成時の満足感

ローカルルール

喰い下がりの扱い

地域による違い:

  • 一般的:鳴くと1翻
  • 一部地域:鳴いても2翻(稀)
  • 競技麻雀:必ず喰い下がり

特殊な一気通貫

バリエーション:

  • ダブル一気通貫(2種類で達成)
  • トリプル一気通貫(3種類で達成)
  • 役満扱い(一部の特殊ルール)

まとめ

一気通貫(イッキツウカン)は、同じ種類の数牌で123・456・789の順子を揃える2翻役です。門前なら2翻、鳴くと1翻に喰い下がりますが、比較的分かりやすく狙いやすい役として人気があります。初心者の方は、まず「同じ色で1から9まで」という基本を覚え、配牌で該当する色が多ければ積極的に狙ってみましょう。三色同順や清一色との複合も視野に入れながら、柔軟に手を進めることが大切です。

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