字牌(ジハイ)とは?東南西北白發中の特別な牌を初心者向けに解説

| 約6分 | ツモロン編集部

字牌(ジハイ)とは

字牌(ジハイ) とは、麻雀牌のうち東南西北(風牌)と白發中(三元牌)の7種類の牌の総称です。数字が書かれていない特殊な牌で、各種類4枚ずつ、合計28枚あります。

順子を作ることができない代わりに、刻子になると役牌として1翻がつくなど、数牌とは異なる特徴を持つ重要な牌です。

字牌の詳細解説

字牌の種類と分類

分類牌の種類読み方枚数
風牌東(東)トン4枚
南(南)ナン4枚
西(西)シャー4枚
北(北)ペー4枚
三元牌白(白)ハク4枚
發(發)ハツ4枚
中(中)チュン4枚

字牌の特徴

字牌の基本特性:
1. 順子を作れない
   - 連続性がない
   - 刻子か対子のみ

2. 役牌になりやすい
   - 三元牌は常に役牌
   - 風牌は条件付き役牌

3. 安全牌になりやすい
   - 序盤は比較的安全
   - 生牌は要注意

字牌と数牌の違い

要素字牌数牌
種類数7種類27種類
総枚数28枚108枚
順子作れない作れる
使いやすさ限定的汎用的
役牌なりやすい限定的

使用例

実際の場面での使い方

例1:基本的な呼び方

「字牌が多い配牌」
「字牌から切る」
「字牌で固める」

例2:戦略的な会話

「字牌ポンで役確定」
「オタ風は早めに切る」
「三元牌を集める」

例3:役に関して

「字牌の暗刻で8符」
「役牌になる字牌」
「字牌なしでタンヤオ」

関連用語

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

  1. 読み方の間違い

    • 西を「にし」(正:シャー)
    • 北を「きた」(正:ペー)
    • 中を「なか」(正:チュン)
  2. 順子と勘違い

    • 東南西は順子にならない
    • 白發中も順子にならない
    • 刻子のみ可能
  3. 役牌の条件

    • 三元牌は無条件で役牌
    • 風牌は場風・自風のみ
    • 客風は役にならない
  4. 安全度の過信

    • 生牌(誰も切っていない)は危険
    • 終盤の字牌は要注意
    • 役牌は狙われやすい

字牌の戦略的価値

序盤での字牌の扱い

配牌時の判断:
1. 客風牌(オタ風)から切る
   - 役にならない
   - 最も不要

2. 孤立字牌を処理
   - 対子にならない字牌
   - 早めに切る

3. 役牌は残す
   - 三元牌優先
   - 場風・自風も

字牌の価値順位

優先度字牌の種類理由
最高三元牌誰でも役牌
自風牌自分だけの役牌
場風牌全員の役牌
客風牌役にならない

字牌を使った役

字牌が関係する主な役

役名必要な字牌翻数
役牌刻子1組1翻
小三元三元牌2刻子+1対子2翻
大三元三元牌3刻子役満
小四喜風牌3刻子+1対子役満
大四喜風牌4刻子ダブル役満
字一色字牌のみ役満
混老頭字牌+1・9牌のみ2翻

役牌の条件

役牌になる条件:
1. 三元牌(白・發・中)
   - 無条件で役牌
   - 誰でも1翻

2. 場風牌
   - 東場なら東
   - 南場なら南

3. 自風牌
   - 東家なら東
   - 南家なら南
   - 西家なら西
   - 北家なら北

字牌の読み方と意味

風牌の詳細

正式読み通称読み意味
トンひがし東風、始まり
ナンみなみ南風、発展
西シャーにし西風、収穫
ペーきた北風、終焉

三元牌の詳細

三元牌の意味:
白(ハク)
- 白板、無
- 何もない状態

發(ハツ)
- 発財、富
- 金運、成功

中(チュン)
- 中心、的中
- 命中、成就

字牌の守備的価値

安全牌としての字牌

字牌の安全度:
1. 序盤(1-6巡目)
   - 比較的安全
   - 特に客風牌

2. 中盤(7-12巡目)
   - 現物確認必要
   - 生牌は危険

3. 終盤(13巡目以降)
   - 極めて危険
   - 必ず現物確認

捨て牌から読む情報

捨て牌パターン推測
序盤に字牌多数手が良い、数牌充実
字牌を残す役牌狙い、混一色
三元牌早切りタンヤオ・平和系
風牌温存風牌系役満警戒

字牌の鳴き判断

鳴くべき状況

字牌を鳴く基準:
1. 役牌確定
   - 1翻確保
   - 早あがり可能

2. 手が遅い時
   - テンパイ優先
   - 守備的判断

3. ドラがある時
   - 2翻以上確定
   - 積極的に

鳴かない方が良い状況

状況理由
手が良い門前で高得点狙い
序盤手の可能性を残す
リーチ可能裏ドラ・一発狙い
他に役なし1翻では安い

字牌の特殊な使い方

絞りとしての字牌

字牌で相手を妨害:
- 役牌を切らない
- 4枚目まで持つ
- 相手の手を読む
- 大三元・小三元阻止

字牌の暗刻作り

メリットデメリット
高い符(8符)手が重い
役確定(役牌)受けが狭い
対々和と相性良いリーチできない場合も

現代麻雀での字牌

デジタル時代の字牌戦略

データに基づく字牌の扱い:
1. 期待値重視
   - 孤立字牌即切り
   - 効率最優先

2. 守備力評価
   - 終盤の字牌価値
   - 現物の重要性

3. メタゲーム
   - 相手の傾向分析
   - 字牌の使い方

まとめ

字牌は東南西北の風牌4種と白發中の三元牌3種、計7種類の特殊な牌です。順子を作れない代わりに、刻子になると役牌として価値が高く、麻雀の戦略において重要な役割を果たします。

初心者の方は、まず字牌の正しい読み方を覚え、三元牌は常に役牌、風牌は条件付き役牌という基本を理解しましょう。序盤は安全牌として使いやすいですが、終盤は危険牌になることも覚えておいてください。字牌を使いこなすことで、麻雀の戦略の幅が大きく広がります。

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