カン(槓)とは?同じ牌4枚の特殊な鳴きを初心者向けに解説

| 約5分で読める | ツモロン編集部

カン(槓)とは

カン(槓) とは、麻雀において同じ牌4枚を揃えて槓子(カンツ)を作る特殊な動作です。通常の面子は3枚ですが、カンをすることで4枚の特殊な面子を作り、その代わりに嶺上牌(リンシャンハイ)から1枚補充します。

カンには明槓(ミンカン)・暗槓(アンカン)・加槓(カカン)の3種類があり、それぞれルールが異なります。ドラが増える可能性がある反面、リスクもある上級者向けの技術です。

カンの詳細解説

カンの種類と特徴

種類条件門前
明槓(ミンカン)他家の捨て牌でカン崩れる8-16符
暗槓(アンカン)手牌の4枚でカン維持16-32符
加槓(カカン)ポンした牌に追加すでに崩れている8-16符

カンの手順

カンをする流れ:
1. カンを宣言
   「カン!」とはっきり発声

2. 4枚を公開
   - 明槓:端2枚を伏せる
   - 暗槓:中2枚だけ見せる

3. 嶺上牌をツモる
   王牌から1枚補充

4. カンドラをめくる
   新しいドラ表示牌

5. 打牌する
   14枚から1枚捨てる

カンの影響

要素変化備考
ドラ増えるカンドラ追加
高くなる8-32符追加
王牌位置ずれ嶺上牌使用
手牌変わらず補充するため

使用例

実際の場面での使い方

例1:基本的な使用

「カンします」
「暗槓でドラ増やし」
「明槓して符を稼ぐ」

例2:戦略的な会話

「カンドラ乗るか勝負」
「加槓で一発消し」
「カンのリスクが怖い」

例3:特殊な状況

「槓ドラ即乗り!」
「嶺上開花狙い」
「四槓子を目指す」

関連用語

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

  1. 暗槓と明槓の違い

    • 暗槓:門前維持、リーチ可
    • 明槓:門前崩れる、リーチ不可
    • 符も大きく違う
  2. カンの手順ミス

    • ドラめくりが先はNG
    • 嶺上牌を引く前に打牌NG
    • 宣言を忘れる
  3. 加槓の条件

    • ポンした牌のみ可能
    • 4枚目を自分でツモる
    • 他家からは加槓不可
  4. カンの制限

    • 4回カンで流局(四槓散了)
    • リーチ後は条件付き
    • 王牌は必ず14枚確保

カンをする判断

カンをすべき状況

積極的にカンする場面:
1. ドラを増やしたい
   - 自分がドラ多数
   - 高打点狙い
   - 勝負手

2. 符を稼ぎたい
   - 30符→50符狙い
   - 符ハネで点数UP

3. 特殊な役狙い
   - 嶺上開花
   - 三槓子・四槓子
   - 符が必要な状況

カンを避ける状況

状況リスク理由
相手リーチ後槓ドラ提供相手に利益
安手割に合わないリスク>リターン
終盤手牌固定守備力低下
ドラなしメリット少符だけでは…

カンの種類別解説

明槓(ミンカン)

明槓の特徴:
- 他家の捨て牌を使用
- ポン>チーの優先順位
- 門前が崩れる
- 8符(中張牌)or 16符(么九牌)

手順:
1. 刻子を持っている
2. 4枚目が捨てられる
3. 「カン」と宣言
4. 4枚公開(端2枚伏せ)

暗槓(アンカン)

特徴内容
条件手牌に4枚
門前維持される
16符 or 32符
公開中2枚のみ表示
タイミング自分のツモ番

加槓(カカン)

加槓の注意点:
- ポン済みが条件
- 4枚目は自分でツモ
- 槍槓される可能性
- 一発消し効果あり

できない場合:
- 他家から4枚目
- ポンしていない
- リーチ後(条件付き)

カンのリスクと対策

カンのリスク

主なリスク:
1. 相手へのメリット
   - 槓ドラ提供
   - 槓裏も増える

2. 手の固定化
   - 変化できない
   - 守備力低下

3. 情報の公開
   - 手牌が読まれる
   - 待ちが限定される

リスク管理

対策方法効果
状況判断点差・巡目確認適切なタイミング
相手の手を読む捨て牌チェックドラ保有推測
暗槓優先門前維持リスク軽減

カンに関する特殊ルール

リーチ後のカン

リーチ後にカンできる条件:
1. 暗槓のみ可能
2. 待ちが変わらない
3. 面子構成が変わらない

例:
リーチ後 :1m::1m::1m: を持っていて
:1m: をツモったら暗槓可能

四槓散了(スーカンサンラ)

状況結果
2人以上で計4カン即流局
1人で4カン続行(四槓子狙い)
5回目のカン不可能

カンの戦術的活用

攻撃的カン

攻めのカン:
1. ドラ増やし
   - 自分のドラ多数
   - 一発逆転狙い

2. 符稼ぎ
   - 2翻30符→2翻50符
   - 得点大幅UP

3. 役作り
   - 三槓子への道
   - 嶺上開花チャンス

守備的カン

目的方法効果
一発消し加槓リーチ一発を防ぐ
海底ずらし任意のカン最後の牌を変える
情報戦暗槓手を読ませない

カンの確率と統計

カン発生率

一般的な確率:
- 1局でカン:約15%
- 明槓:約8%
- 暗槓:約5%
- 加槓:約2%
- 2回以上:約2%

槓ドラが乗る確率

既存ドラ槓ドラ乗る確率
0枚約30%
1枚約23%
2枚約15%
3枚以上約7%

まとめ

カンは同じ牌4枚で槓子を作る特殊な動作で、明槓・暗槓・加槓の3種類があります。ドラが増える魅力的な面がある一方、相手にもメリットを与えるリスクがあり、状況判断が重要です。

初心者の方は、まず暗槓から始め、徐々にカンのタイミングを覚えていきましょう。「カンドラ乗るか、相手に乗るか」この駆け引きが麻雀の奥深さの一つです。正しい手順を守り、リスクとリターンを考えた上でカンを活用してください。

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