嵌張(カンチャン)とは
嵌張(カンチャン) とは、麻雀において1つ飛ばしの2枚の数牌で、その間の牌を待つ形のことです。例えば、13を持っていて2を待つ形や、57を持っていて6を待つ形を指します。
「嵌」は「はめ込む」という意味で、2枚の間に1枚をはめ込む形から嵌張と呼ばれています。
嵌張の詳細解説
嵌張塔子の一覧
| 形 | 待ち牌 | 受け入れ枚数 |
|---|---|---|
| 13 | 2 | 4枚 |
| 24 | 3 | 4枚 |
| 35 | 4 | 4枚 |
| 46 | 5 | 4枚 |
| 57 | 6 | 4枚 |
| 68 | 7 | 4枚 |
| 79 | 8 | 4枚 |
嵌張の特徴
-
受け入れ枚数が少ない
- 1種類4枚のみ
- 両面の半分の効率
-
愚形(グケイ)の一種
- 悪い待ちとされる
- 辺張と同じ効率
-
両面への変化可能性
- 周辺の牌で両面に変化
- 柔軟性はある
使用例
実際の場面での使い方
例1:待ちの説明
「35の嵌張待ちでテンパイ」
「カンチャン待ちだけど、リーチかけよう」
例2:手作りの判断
「嵌張が2つもある...手が重いな」
「この嵌張を両面に変えたい」
例3:愚形の評価
「嵌張・辺張ばかりの愚形テンパイ」
「良形に受け直すか、このまま行くか...」
嵌張と他の待ちの比較
待ちの効率比較
| 待ちの種類 | 受け入れ枚数 | 評価 |
|---|---|---|
| 両面待ち | 8枚 | 良形 |
| 嵌張待ち | 4枚 | 愚形 |
| 辺張待ち | 4枚 | 愚形 |
| 単騎待ち | 3枚 | 愚形 |
嵌張の改善方法
両面への変化パターン
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隣接牌を引く
24 → 234(両面+孤立牌) 35 → 345(順子完成) -
連続形を作る
35 + 6 → 356(両面塔子×2) 24 + 5 → 245(両面+孤立牌) -
複合形にする
135 → 1か4で面子完成 246 → 3か5で良形変化
関連用語
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
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19は嵌張にならない
- 18、29は作れない
- 数牌は1〜9の範囲のみ
-
嵌張の見落とし
- 135や246の複合形
- 複数の嵌張を含む
-
嵌張固定の判断ミス
- 早すぎる嵌張でのテンパイ取り
- 両面変化を待つべき場面
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フリテンの確認
- 嵌張の待ち牌が河にないか
- 見落としやすい
嵌張を扱う戦術
嵌張の価値判断
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序盤の嵌張
- 両面変化を期待して残す
- 35や46など中央寄りは価値高い
-
中盤の嵌張
- 他に良い塔子があれば処理
- ドラ絡みなら残す価値あり
-
終盤の嵌張
- テンパイ優先なら受け入れ
- 高打点なら愚形でも可
嵌張待ちでリーチすべきか
リーチすべき場合
- 打点が必要な場面
- 裏ドラ・一発の期待値
- 相手への牽制
ダマ(黙聴)の場合
- 良形変化の可能性
- 守備的な状況
- 安い手の時
嵌張の特殊な使い方
間四軒(カンスーケン)
1357 → 2・4・6の三面待ち
2468 → 3・5・7の三面待ち
複数の嵌張による多面待ち
嵌張を含む役
- 純全帯幺九:端に寄った嵌張(13、79)
- 清一色:嵌張でも高打点
- 一気通貫:456が嵌張になることも
まとめ
嵌張は間の1枚を待つ形で、両面待ちに比べて効率は劣りますが、麻雀では避けて通れない待ちの形です。初心者の方は、嵌張を両面に変化させる技術を身につけることが重要です。また、状況によっては嵌張でもリーチをかける判断力も必要になります。愚形と呼ばれますが、上手く扱えば十分に戦える待ちの形です。