食い下がり(クイサガリ)とは?鳴くと翻が下がる役一覧を解説

初心者におすすめ
| 約5分で読める | ツモロン編集部

食い下がり(クイサガリ)とは

食い下がり(クイサガリ) は、麻雀において鳴き(ポン・チー・明カン)をすると特定の役の翻数が1翻下がるルールです。門前(鳴いていない状態)では2翻以上ある役が、鳴くことで1翻減少する現象を指します。

役の価値を正確に把握し、鳴くべきかどうかを判断する上で重要な基本知識です。

食い下がりの詳細解説

食い下がりする役一覧

役名門前翻数鳴き翻数減少翻数
三色同順2翻1翻-1翻
一気通貫2翻1翻-1翻
混全帯幺九2翻1翻-1翻
純全帯幺九3翻2翻-1翻
混一色3翻2翻-1翻
清一色6翻5翻-1翻

食い下がりしない役

食い下がりがない役も覚えておきましょう:

役名翻数理由
役牌1翻元々鳴いてOKの役
タンヤオ1翻喰い断ありルール
対々和2翻鳴き前提の役
三暗刻2翻暗刻の数で決まる
三槓子2翻カン前提の役
小三元2翻役牌の組み合わせ

使用例

実際の場面での使い方

例1:鳴きの判断

「三色あるけど、鳴いたら食い下がりで1翻か」
「食い下がりでも確実にあがろう」
「門前で2翻の方が価値あるから鳴かない」

例2:点数計算時

「鳴き三色で1翻、ドラ2で合計3翻」
「チンイツ鳴いてるから5翻ね」
「食い下がりで満貫届かなくなった」

例3:戦略的判断

「食い下がりしてもいいから速度重視」
「食い下がりない役牌は積極的にポン」

食い下がりの仕組み

なぜ食い下がりするのか

理由:

  • 門前の方が作るのが難しい
  • 鳴くと手の内がバレる
  • 難易度の差を翻数で調整

食い下がりの計算例

ケース1:三色同順

門前:三色(2) + リーチ(1) + ドラ(1) = 4翻
鳴き:三色(1) + ドラ(1) = 2翻
→ 2翻も差がつく!

ケース2:混一色

門前:混一色(3) + 役牌(1) = 4翻
鳴き:混一色(2) + 役牌(1) = 3翻
→ 1翻の差

関連用語

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

  1. すべての役が食い下がりすると思う

    • 役牌やタンヤオは下がらない
    • 対々和も変わらない
  2. 暗カンでも食い下がりすると思う

    • 暗カンは門前扱い
    • 食い下がりしない
  3. 0翻になると勘違い

    • 1翻下がるだけ
    • 2翻→1翻、3翻→2翻
  4. 役満も食い下がりすると思う

    • 役満に食い下がりはない
    • 大三元、小四喜など

食い下がりを覚えるコツ

覚え方のパターン

1. 順子系の役は食い下がり

  • 三色同順
  • 一気通貫
  • 混全帯幺九
  • 純全帯幺九

2. 染め手も食い下がり

  • 混一色
  • 清一色

3. 刻子系は食い下がりなし

  • 対々和
  • 三暗刻
  • 役牌

語呂合わせ

サンイチ(三色・一通)チャンタ、ホンチン(混一・清一)下がる

食い下がりと戦略

鳴くべきか門前か

鳴くべき場面:

状況理由
安い手元々高くない1翻役の追加
親番連荘優先確実にあがる
終盤時間がないノーテン罰符回避
大量リード逃げ切り安全第一

門前を維持すべき場面:

  • リーチで高得点狙い
  • ドラが多い
  • 一発・裏ドラ期待
  • まだ序盤

食い下がりの損得計算

門前三色ドラ1:
リーチ(1) + 三色(2) + ドラ(1) = 4翻(満貫)

鳴き三色ドラ1:
三色(1) + ドラ(1) = 2翻(2600/3900点)

→ 点数差が大きい!

実戦での活用

ケーススタディ

ケース1:序盤の三色

状況:序盤、三色が見えた、ドラなし
判断:門前維持
理由:リーチの可能性を残す

ケース2:親の混一色

状況:親番、混一色手、残り5巡
判断:鳴いて確実に
理由:連荘価値 > 1翻の差

ケース3:ドラ3の一通

状況:一通見えた、ドラ3枚
判断:状況次第
理由:鳴いても4翻で満貫

食い下がり早見表

翻数と点数の比較

門前鳴き点数差(子)
三色のみ2翻1翻2600→1000
三色ドラ13翻2翻3900→2600
混一役牌4翻3翻満貫→3900
清一色6翻5翻跳満→満貫

鳴いても満貫になるパターン

・混一色(2) + 対々和(2) + 役牌(1) = 5翻
・清一色(5) = 5翻
・三色(1) + 対々和(2) + ドラ2 = 5翻
・一通(1) + タンヤオ(1) + ドラ3 = 5翻

まとめ

食い下がりは、特定の役が鳴くことで1翻下がる重要なルールです。三色同順、一気通貫、混全帯幺九、純全帯幺九、混一色、清一色の6つの役が該当し、これらは順子系の役と染め手という共通点があります。

鳴くかどうかの判断は、食い下がりによる翻数減少と、あがりやすさのバランスを考えることが大切です。「1翻下がってもあがれる方が良い」場面もあれば、「門前で高得点を狙うべき」場面もあります。

初心者の方は、まず食い下がりする6つの役を確実に覚え、実戦では状況に応じた判断ができるよう経験を積んでいきましょう。食い下がりを正しく理解することで、より戦略的な麻雀が打てるようになります。

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