中ブクレ(ナカブクレ)とは
中ブクレ(ナカブクレ) とは、麻雀の手作り用語で、順子候補の真ん中の牌が2枚以上ある状態のことです。例えば「23334」のように、234の順子を作る際に真ん中の3が複数枚ある形を指します。
この形は一見良さそうに見えますが、実は受け入れの効率が悪く、牌効率の観点からは避けるべき形とされています。中ブクレを認識し、適切に処理することが効率的な手作りにつながります。
中ブクレの詳細解説
基本的な形
中ブクレの代表例:
| 形 | 構成 | 真ん中の牌 |
|---|---|---|
| 23334 | 234候補 + 真ん中3が2枚 | 3萬 |
| 45566 | 456候補 + 真ん中5が2枚 | 5筒 |
| 67778 | 678候補 + 真ん中7が2枚 | 7索 |
中ブクレの構造
23334萬の場合:
23334萬
【真ん中がブクレている】
234(順子候補)の真ん中=3萬
3萬が2枚ある
【問題点】
どちらの3萬を使っても同じ
片方が余剰牌になる
使用例
実際の場面での使い方
例1:形の認識
「23334で中ブクレになってる」
「真ん中の3が2枚あって効率が悪い」
例2:打牌の判断
「中ブクレだから3を切る」
「ブクレた牌は不要」
例3:手作りの説明
「中ブクレを避けて進める」
「この形だと中ブクレになるから切る」
関連用語
- 搭子(ターツ):順子候補
- 順子(シュンツ):中ブクレから作る面子
- 牌効率(ハイコウリツ):中ブクレは効率が悪い
- 受け入れ:中ブクレの弱点
- 孤立牌(コリツハイ):余剰牌の扱い
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
-
良い形と勘違い
- 牌が多いから強そう
- 実は効率が悪い
-
どれを切るか迷う
- 真ん中の牌を切る
- 1枚残せば良い
-
全て残す
- 5枚を保持する
- 手牌を圧迫
-
端を切る
- 2や4を切ると悪化
- 真ん中を切るべき
中ブクレのパターン
低い数牌の中ブクレ
12223の場合:
12223萬
- 123(順子候補)の真ん中=2萬
- 2萬が3枚ある
- 2萬を2枚切る
中張牌の中ブクレ
最も一般的:
45566筒
- 456(順子候補)の真ん中=5筒
- 5筒が2枚ある
- 5筒を1枚切る
- 残り456+5(浮き牌)
高い数牌の中ブクレ
78889の場合:
78889萬
- 789(順子候補)の真ん中=8萬
- 8萬が3枚ある
- 8萬を2枚切る
なぜ中ブクレは効率が悪いのか
受け入れ枚数の問題
通常の両面 vs 中ブクレ:
| 形 | 受け入れ | 枚数 |
|---|---|---|
| 34萬 | 2・5萬 | 2種8枚 |
| 333萬 | 3萬 | 1種1枚 |
| 23334萬 | 1・4萬 | 2種8枚 |
問題点:
- 真ん中の3萬が余剰
- 3萬を引いても無意味
- 実質的な受け入れが減る
牌の重複
23334萬の分析:
【パターン1】234を作る
→ 残り34萬(両面)
→ 25萬待ち
【パターン2】333を刻子に
→ 残り24萬(辺張)
→ 3萬待ち(既に3枚使用)
【結論】
どちらも3萬が1枚余る
効率的ではない
中ブクレの処理方法
基本的な対処
中ブクレの牌を切る:
23334萬
↓
3萬を切る
↓
2334萬
↓
両面搭子+対子
↓
柔軟性が残る
切る順序
23334萬の場合:
-
3萬を1枚切る
- 2334萬が残る
- 対子+両面
-
もう1枚切ることも
- 234萬が残る
- 純粋な両面
選択基準:
- 雀頭が必要なら対子残し
- 雀頭が足りているなら順子優先
実戦での判断
序盤での扱い
序盤での対処:
- 中ブクレを早めに認識
- 真ん中の牌を切る
- 手牌を整理
- 柔軟性を保つ
中盤での扱い
中盤での判断:
- テンパイが近ければ固定
- 雀頭か順子か選択
- 他の形との兼ね合い
- 効率重視
終盤での扱い
終盤での判断:
- 和了優先で固定
- 必要な形を残す
- 不要な牌は切る
中ブクレと類似形
亜リャンメンとの違い
中ブクレ:
23334萬
真ん中の3が2枚
効率が悪い
亜リャンメン:
33345萬
雀頭+両面が繋がる
効率が良い
違い:
- 中ブクレ:真ん中が重複
- 亜リャンメン:端(雀頭)が重複
対子+両面との違い
中ブクレ(処理後):
2334萬
対子33 + 両面34
柔軟性あり
通常の対子+両面:
3345萬
対子33 + 両面45
より効率的
中ブクレを避ける方法
鳴きでの判断
ポンの選択:
手牌:234萬
捨て牌:3萬
【判断】
ポンしない
→ 中ブクレになる
→ 効率が悪化
ツモでの判断
真ん中の牌をツモ:
手牌:234萬
ツモ:3萬
【判断】
すぐに3萬を切る
→ 中ブクレを作らない
→ 効率維持
中ブクレの例外
刻子を作る場合
トイトイ狙い:
23334萬
【トイトイなら】
333萬(刻子候補)
→ 中ブクレでも価値あり
→ もう1枚3萬を引けば刻子
役作りの場合
特定の役:
- 対々和狙い:刻子候補として
- 三色同順:順子を確定させる
- 一盃口:同じ順子2組
まとめ
中ブクレ(ナカブクレ)は、順子候補の真ん中の牌が2枚以上ある状態で、例えば23334のように真ん中の3が複数枚ある形を指します。この形は一見牌が多くて良さそうに見えますが、実は受け入れの効率が悪く、真ん中の牌が余剰になってしまいます。初心者の方は、まず「順子候補の真ん中が複数=中ブクレ=効率が悪い」と認識し、基本的には真ん中の牌を切って整理しましょう。ただし、対子として雀頭が必要な場合や、刻子を作る場合など、状況によっては残すこともあります。中ブクレを適切に処理することで、より効率的な手作りができるようになります。