辺張(ペンチャン)とは
辺張(ペンチャン) とは、麻雀において12や89のような端に寄った2枚の数牌で、その外側の牌を待つ形のことです。12なら3を待ち、89なら7を待つ形を指します。
「辺」は「端」、「張」は「待つ」という意味で、数牌の端で待つことから辺張と呼ばれています。
辺張の詳細解説
辺張塔子の種類
| 形 | 待ち牌 | 受け入れ枚数 | 種類 |
|---|---|---|---|
| 12 | 3 | 4枚 | 萬子・筒子・索子 |
| 89 | 7 | 4枚 | 萬子・筒子・索子 |
辺張の特徴
-
最も限定的な塔子
- 12と89の2種類のみ
- 各種類で2パターンだけ
-
受け入れ枚数が少ない
- 1種類4枚のみ
- 嵌張と同じ効率
-
変化の可能性が低い
- 良形への変化が限定的
- 最も処理したい塔子
使用例
実際の場面での使い方
例1:待ちの説明
「89の辺張待ちでテンパイ...きついな」
「ペンチャン待ちだけど、ドラ3だからリーチ」
例2:手作りの判断
「辺張塔子は早めに処理しよう」
「12の辺張より、嵌張の方がまだマシ」
例3:配牌の評価
「辺張が3つもある...これは厳しい配牌」
「ペンチャンを何とかしないと手が進まない」
辺張の問題点
なぜ辺張は悪いのか
| 問題点 | 詳細 |
|---|---|
| 効率が悪い | 4枚しか受けられない |
| 変化しにくい | 良形への変化が限定的 |
| 読まれやすい | 3・7は比較的通りやすい |
| 役に絡みにくい | 平和にはなるが… |
辺張の処理方法
1. 早めに見切る
配牌:12萬 45筒 67筒 南南 中中 白 北 89索
→ 12萬と89索を早めに処理
2. 他の形に変える
| 変化前 | ツモ | 変化後 |
|---|---|---|
| 12 | 4 | 124(嵌張+孤立牌) |
| 89 | 6 | 689(嵌張+孤立牌) |
| 12 + 4 | 3 | 1234(両面+対子) |
3. 最悪でも順子にする
12 → 3をツモ → 123(順子完成)
89 → 7をツモ → 789(順子完成)
関連用語
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
-
23や78は辺張ではない
- これらは両面塔子
- 辺張は12と89のみ
-
辺張への固執
- なかなか3や7が来ない
- 早めの見切りが大切
-
辺張落としの失敗
- 他に悪い塔子がある場合
- 全体のバランスを見る
-
1・9の孤立牌との混同
- 単独の1・9は孤立牌
- 12・89が辺張塔子
辺張を扱う戦術
辺張の優先順位
処理する順番
- 孤立した字牌
- 孤立した1・9
- 辺張塔子
- 嵌張塔子
- 両面塔子
辺張待ちでリーチすべきか
リーチする価値がある場合
- 高打点(満貫以上)
- 一発・裏ドラの期待
- オーラスの逆転など
ダマテンの方が良い場合
- 安い手
- 守備重視の場面
- 良形変化の可能性
辺張に関する特殊な形
延べ単(ノベタン)
1234 → 1・4待ち(単騎×2)
辺張から発展した形
純全帯幺九での辺張
- 12や89は必須の形
- 辺張でも価値がある
- 高打点につながる
辺張の統計
出現頻度
- 配牌時:約15%の確率で辺張塔子
- 最も嫌われる塔子
- プロも早めに処理する
まとめ
辺張は12と89という端の形で待つ、最も効率の悪い塔子です。受け入れ枚数が少なく、良形への変化も限定的なため、初心者の方は早めに処理することを心がけましょう。ただし、高打点の時や特殊な役を狙う時は、辺張でも価値がある場合があります。辺張の扱い方を覚えることで、より効率的な手作りができるようになります。