老頭牌(ロウトウハイ)とは
老頭牌(ロウトウハイ) とは、麻雀において1と9の数牌のことを指します。つまり、一萬・九萬・一筒・九筒・一索・九索の6種類(各4枚で計24枚)が老頭牌です。
「老頭」という名前は、数牌の両端(頭)にある「老いた牌」という意味から来ています。中張牌と対をなす概念で、使いづらい反面、特殊な高得点役に関わる重要な牌です。
老頭牌の詳細解説
老頭牌の一覧
| 種類 | 老頭牌 | 読み方 | 枚数 |
|---|---|---|---|
| 萬子 | 一萬 | イーワン | 4枚 |
| 萬子 | 九萬 | キューワン | 4枚 |
| 筒子 | 一筒 | イーピン | 4枚 |
| 筒子 | 九筒 | キューピン | 4枚 |
| 索子 | 一索 | イーソー | 4枚 |
| 索子 | 九索 | キューソー | 4枚 |
| 合計 | 6種類 | - | 24枚 |
老頭牌の特徴
-
順子を作りにくい
- 片側からしか順子を作れない
- 例:一萬は123の形でしか使えない
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守備的には比較的安全
- 特に序盤は切られやすい
- ただし、特殊な役には要注意
-
高得点役の構成牌
- 混老頭、純全帯幺九、国士無双など
- 使いこなせば高得点が狙える
牌の分類における位置づけ
| 分類 | 該当する牌 | 関係性 |
|---|---|---|
| 老頭牌 | 1・9の数牌 | 幺九牌の一部 |
| 字牌 | 東南西北白發中 | 幺九牌の一部 |
| 幺九牌 | 老頭牌+字牌 | 1・9・字牌の総称 |
| 中張牌 | 2〜8の数牌 | 老頭牌と対をなす |
使用例
実際の場面での使い方
例1:手牌構成の説明
「老頭牌が多いから、チャンタ系で行こう」
「老頭牌と字牌ばかり...国士無双のチャンス?」
例2:捨て牌の読み
「老頭牌を全然切ってないから、混老頭警戒した方がいい」
「序盤から老頭牌を抱えてるのは怪しい」
例3:戦術的な判断
「老頭牌は早めに切って、中張牌で手を作ろう」
「この配牌なら老頭牌を活かせそうだ」
老頭牌が関わる役
主な関連役
| 役名 | 老頭牌の使い方 | 翻数 |
|---|---|---|
| 混老頭(ホンロウトウ) | 老頭牌と字牌のみで構成 | 2翻 |
| 純全帯幺九(ジュンチャン) | 全ての面子と雀頭に老頭牌を含む | 3翻(2翻) |
| 混全帯幺九(チャンタ) | 全ての面子と雀頭に幺九牌を含む | 2翻(1翻) |
| 清老頭(チンロウトウ) | 老頭牌のみで構成(役満) | 役満 |
| 国士無双(コクシ) | 全ての幺九牌を1枚ずつ使用 | 役満 |
※()内は食い下がり
清老頭について
老頭牌のみで作る役満:
- 構成:老頭牌の刻子4組+老頭牌の雀頭
- 難易度:非常に高い(最も出現率の低い役満の一つ)
- 特徴:必ず対々和と複合する
関連用語
- 中張牌(チュンチャンパイ):2〜8の数牌
- 幺九牌(ヤオチューハイ):老頭牌+字牌
- 字牌(ジハイ):東南西北白發中
- 端牌(ハジハイ):老頭牌の別名
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
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字牌との混同
- 老頭牌は数牌の1と9のみ
- 東南西北白發中は含まない
-
幺九牌との違い
- 幺九牌=老頭牌+字牌
- 老頭牌は幺九牌の一部
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使い方の判断ミス
- 序盤で安易に切りすぎる
- 高得点役の可能性を見逃す
-
役の複合関係
- 混老頭は必ず対々和と複合
- 七対子との複合もある
戦術的なポイント
老頭牌の扱い方
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序盤の判断
- 配牌で老頭牌が多い時は活用を検討
- 少ない時は早めに処理
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高得点役への道筋
- 3枚以上あれば混老頭の可能性
- 字牌と組み合わせて使う
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守備的な活用
- 序盤〜中盤では比較的安全牌
- ただし終盤は要注意
老頭牌が多い時の選択肢
- 混老頭ルート:老頭牌+字牌で対々和
- チャンタ系ルート:端に老頭牌を含む順子
- 国士無双ルート:全種類の幺九牌を集める
統計データ
出現頻度
- 全136枚中24枚(約18%)が老頭牌
- 中張牌(84枚)に比べて少ない
- 1人あたり平均1.7枚の老頭牌を持つ
まとめ
老頭牌は数牌の1と9という端の牌で、一見使いづらそうに見えますが、高得点役への鍵となる重要な牌です。初心者の方は、まず老頭牌と中張牌の区別をしっかり覚え、配牌時の老頭牌の枚数で手役の方向性を決められるようになることが大切です。老頭牌を上手く活用できれば、混老頭や国士無双といった大物手も狙えるようになります。