三暗刻（サンアンコー）とは？作り方・確定条件を初心者向けに解説

三暗刻（サンアンコー）とは

三暗刻（サンアンコー） は、麻雀の2翻役で、手牌の中に暗刻（アンコ）を3つ作る役です。暗刻とは、鳴かずに自力で作った同じ牌3枚の組み合わせで、これを3組作ることで成立します。

対々和（トイトイ）と複合することが多く、運と実力のバランスが求められる中級者向けの役です。四暗刻への発展も期待できる、ロマンのある役でもあります。

三暗刻の詳細解説

三暗刻の成立条件

条件	説明	備考
暗刻が3つ	自力で作った刻子3組	ポンした刻子は含まない
残り1面子	順子でも刻子でもOK	明刻でも可
鳴きOK	1つまでなら鳴ける	暗刻3つは必須

暗刻と明刻の区別

種類	作り方	三暗刻に含む
暗刻	自力で3枚集める	○含む
明刻	ポンで作る	×含まない
暗槓	自力で4枚（暗カン）	○含む
明槓	明カンで作る	×含まない

ロンあがり時の重要な注意点

ロンあがりの場合、ロンした牌で完成した刻子は明刻扱いになります：

手牌：111萬 333筒 555索 22萬 789索
待ち：2萬（シャンポン待ち）

2萬でロン → 222萬は明刻扱い → 暗刻2つで三暗刻不成立
2萬でツモ → 222萬は暗刻 → 暗刻3つで三暗刻成立

使用例

実際の場面での使い方

例1：手作りの方針

「対子が多いから三暗刻狙いだ」
「暗刻2つできた、あと1つ！」

例2：鳴きの判断

「三暗刻狙いだからポンしない」
「順子部分なら鳴いてもいいか」

例3：待ちの選択

「シャンポン待ちは三暗刻確定しない」
「両面に受け替えて三暗刻確定」

三暗刻の作り方

基本戦略

対子を大切にする
- 対子から暗刻を作る
- 孤立牌は早めに切る
ポンは慎重に
- 暗刻候補はポンしない
- 順子部分や4つ目の面子で鳴く
待ちを工夫する
- シャンポン待ちは避ける
- 両面待ちで三暗刻確定

三暗刻確定のパターン

待ちの形	ツモ	ロン	理由
両面待ち	○確定	○確定	刻子に関係ない
カンチャン	○確定	○確定	刻子に関係ない
ペンチャン	○確定	○確定	刻子に関係ない
単騎待ち	○確定	○確定	雀頭に関係ない
シャンポン	○確定	×不確定	ロン牌が明刻扱い

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

ポンした刻子を数える
- 明刻は三暗刻に含まない
- 必ず自力で作った刻子のみ
ロンあがりの勘違い
- シャンポン待ちのロンは要注意
- ロン牌の刻子は明刻扱い
暗槓も暗刻扱い
- 4枚使いも暗刻1つ
- 暗カンしても三暗刻OK
対々和との違い
- 三暗刻：暗刻が3つ（順子OK）
- 対々和：すべて刻子（明刻OK）

三暗刻と複合する役

よく複合する役

役名	複合条件	合計翻数
対々和	4面子すべて刻子	4翻
役牌	字牌の暗刻	3翻
混老頭	幺九牌のみ	4翻
白・發・中	各1翻	3翻〜

発展形

四暗刻への道：

三暗刻から暗刻をもう1つ
役満への夢
単騎待ちならダブル役満

戦術的なポイント

三暗刻を狙う状況

配牌で対子が多い
- 4対子以上で有力
- 特に字牌の対子
守備的に進めたい
- 暗刻は比較的安全
- 門前で選択肢が広い
対々和と天秤
- 状況に応じて選択
- 三暗刻の方が守備的

三暗刻の長所・短所

長所：

2翻で打点がある
対々和と複合しやすい
四暗刻の可能性
守備力がある（暗刻は安全）

短所：

暗刻は作りにくい
シャンポン待ちが不利
読まれやすい（対子落とし）
鳴きが制限される

実戦でのコツ

効率的な作り方

序盤：対子を確保
- 対子を大切に
- 孤立牌を処理
中盤：形を決める
- 三暗刻確定を優先
- 必要なら鳴きも検討
終盤：待ちの選択
- 両面待ちが理想
- シャンポンは避ける

判断のポイント

三暗刻を諦める時：

対子が足りない
順子系が多い
他に良い役がある

最後まで狙う時：

暗刻2つ確定
ドラが絡む
四暗刻の可能性

まとめ

三暗刻は、自力で作った刻子を3つ集める2翻役です。対々和と似ていますが、暗刻にこだわる分、難易度は上がります。特に重要なのは、ロンあがり時のシャンポン待ちでは三暗刻が確定しないという点です。初心者の方は、まず「ポンした刻子は数えない」「ロンは要注意」という基本を覚え、暗刻を大切に育てる打ち方を身につけましょう。三暗刻から四暗刻への発展も夢ではありません！