筋(スジ)とは
筋(スジ) とは、麻雀において両面待ちの関係にある牌の組み合わせのことです。具体的には「1-4-7」「2-5-8」「3-6-9」という3牌の関係を指し、守備の際に相手の待ちを読む重要な理論です。
例えば、4が捨てられていれば、1-4の両面待ち(3・6待ち)と4-7の両面待ち(3・6待ち)が否定され、1と7が比較的安全になるという考え方です。
筋の詳細解説
6つの筋の種類
| 筋の名前 | 牌の組み合わせ | 中心牌 |
|---|---|---|
| 1-4-7筋 | 1・4・7 | 4 |
| 2-5-8筋 | 2・5・8 | 5 |
| 3-6-9筋 | 3・6・9 | 6 |
※萬子・筒子・索子それぞれに存在
筋の原理
4が捨てられている場合:
- 23の両面 → 1・4待ち(4で振り込まない)
- 56の両面 → 4・7待ち(4で振り込まない)
結論:1と7は両面待ちでは振り込まない
筋の安全度
| 筋の種類 | 安全度 | 理由 |
|---|---|---|
| 両筋(リャンスジ) | 高い | 両側から筋が通る |
| 片筋(カタスジ) | 中程度 | 片側のみ筋が通る |
| 無筋(ムスジ) | 低い | 筋が通らない |
使用例
実際の場面での使い方
例1:守備での活用
「4萬が切られてるから、1・7萬はスジだね」
「5筒でリーチだから、2・8筒がスジ」
例2:安全度の判断
「この3索は無スジだから危ない」
「6萬は両筋だから比較的安全」
例3:スジ読みの限界
「スジだと思ったのに振り込んだ...」
「スジ頼みは危険、現物の方が確実」
筋の種類と読み方
表スジ(オモテスジ)
最も基本的な筋:
- リーチ宣言牌から読む
- 捨て牌から読む
- 最も信頼度が高い
裏スジ(ウラスジ)
4が捨てられている時:
表スジ:1・7
裏スジ:2・5(逆に危険)
間四軒(アイダヨンケン)
1と5が捨てられている時:
→ 2・3・4が比較的安全
関連用語
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
-
筋の過信
- 筋は100%安全ではない
- 嵌張・辺張・単騎には無効
-
裏スジの危険性
- 表スジの逆は危険
- 特に序盤の捨て牌
-
リーチ前の筋
- リーチ前の捨て牌の筋は無効
- リーチ後から計算
-
筋の数え間違い
- 1-4-7、2-5-8、3-6-9
- 慣れるまで間違えやすい
筋を使った守備戦術
守備の優先順位
- 現物(100%安全)
- 字牌(特に生牌の字牌)
- スジ(両筋 > 片筋)
- 端牌(1・9)
- 無スジ(最も危険)
筋の信頼度
| 状況 | 信頼度 | 理由 |
|---|---|---|
| 序盤のスジ | 低い | 手牌が流動的 |
| リーチ宣言牌のスジ | 高い | 両面の可能性大 |
| 終盤のスジ | 中程度 | 愚形も増える |
筋が通用しない待ち
筋理論の限界
| 待ちの種類 | 筋の有効性 |
|---|---|
| 両面待ち | ◎(有効) |
| 嵌張待ち | ×(無効) |
| 辺張待ち | ×(無効) |
| 単騎待ち | ×(無効) |
| シャンポン待ち | ×(無効) |
筋の応用技術
モロヒッカケ
リーチ者が5を切っている
→ 通常は2・8がスジで安全
→ しかし47で待つ(8を狙い撃ち)
筋ひっかけの見抜き方
- 早いリーチは素直な両面が多い
- 遅いリーチは変則待ちも
- 捨て牌の流れを読む
筋に関する統計
筋の安全度データ
- 両筋の安全度:約85%
- 片筋の安全度:約70%
- 無筋の危険度:約40%が当たり牌
まとめ
筋は両面待ちを前提とした守備理論で、相手の待ちを読む基本的な技術です。1-4-7、2-5-8、3-6-9という関係を理解し、捨て牌から安全牌を推測することができます。ただし、筋は100%安全ではなく、嵌張待ちや単騎待ちには通用しません。初心者の方は、まず筋の基本を覚え、現物と組み合わせて使うことで、より安全な守備ができるようになるでしょう。