捨て牌(ステハイ)・河(カワ)とは?読みと戦略を初心者向けに解説

| 約6分 | ツモロン編集部

捨て牌(ステハイ)・河(カワ)とは

捨て牌(ステハイ) とは、プレイヤーが打牌(ダハイ)した牌のことで、河(カワ)とは捨て牌が並べられる場所を指します。河は「ホー」とも読み、各プレイヤーの前に6枚×3列で整然と並べられます。

捨て牌は単なるゴミではなく、相手の手牌や狙いを推測する重要な情報源であり、安全牌を判断する根拠にもなります。麻雀の読みの基本となる要素です。

捨て牌・河の詳細解説

河の配置ルール

標準的な河の並べ方:
1列目:□□□□□□(1-6枚目)
2列目:□□□□□□(7-12枚目)
3列目:□□□□□□(13-18枚目)

※左から右へ、手前から奥へ
※リーチ宣言牌は横向き

捨て牌から分かる情報

情報の種類内容重要度
安全牌(現物)既に捨てられた牌最重要
手牌の傾向何を狙っているか重要
テンパイ時期いつテンパイしたか重要
待ちの推測何を待っているか高度

捨て牌の種類

種類意味特徴
序盤の字牌不要牌の処理通常の進行
端牌(1・9)タンヤオの可能性中張牌重視
ドラそばドラを持っている高打点の可能性
手出し・ツモ切り手牌の変化テンパイの兆候

使用例

実際の場面での使い方

例1:基本的な使用

「河を見て現物を確認」
「捨て牌から手を読む」
「河がきれいに並んでいる」

例2:戦略的な会話

「河に3萬が3枚」
「捨て牌が偏っている」
「リーチ後の現物を切る」

例3:安全牌の判断

「河にある牌は安全」
「一発目の牌も現物扱い」
「同巡現物を忘れずに」

関連用語

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

  1. 現物の見落とし

    • 最も基本的なミス
    • 河の確認不足
    • 同巡現物も忘れる
  2. 並べ方の間違い

    • 6枚で改行しない
    • リーチ牌を横にしない
    • ぐちゃぐちゃに置く
  3. 情報の読み違い

    • 序盤の捨て牌を過信
    • 1枚で判断する
    • パターンの思い込み
  4. 河の見方不足

    • 自分の河しか見ない
    • 全員の河を確認しない
    • 変化に気づかない

捨て牌を読む基本

序盤の捨て牌

序盤(1-6巡目)の傾向:
1. 字牌から切る
   - 通常の進行
   - 孤立牌の処理

2. 端牌が多い
   - タンヤオ狙い
   - 中張牌中心

3. 中張牌が多い
   - 混一色・清一色
   - 特殊な手

中盤以降の変化

巡目注目点意味
7-9巡切り順の変化手牌の進展
10-12巡安全牌意識テンパイ者増加
13巡以降現物中心振り込み回避

安全牌の判断

現物(ゲンブツ)の原則

現物=100%安全な牌:
1. 相手の捨て牌と同じ牌
2. フリテンの原則により安全
3. 最も信頼できる情報

同巡現物:
- 同じ巡目に捨てられた牌
- その巡目のみ安全

安全度の序列

優先順位牌の種類安全度
1位現物100%
2位同巡現物100%(その巡)
3位字牌(複数切れ)高い
4位スジ牌中程度
5位端牌やや安全
最下位無スジ中張牌危険

河から読む手牌の傾向

染め手の兆候

染め手を疑うパターン:
- 2色の数牌のみ捨てる
- 残り1色と字牌
- 序盤から偏り
- ドラ色を残す

役の推測

捨て牌パターン可能性のある役
19字牌なしタンヤオ
字牌温存役牌・混一色
同じ数字一盃口・七対子
端牌温存混老頭・純チャン

高度な河の読み方

手出しとツモ切りの違い

見分けるポイント:
1. 動作の速さ
   - ツモ切り:速い
   - 手出し:遅い

2. 牌の位置
   - ツモ切り:右端から
   - 手出し:手牌から

意味:
- 手出し増加=テンパイ近い
- ツモ切り連続=待ち

危険牌の見極め

状況危険な牌
リーチ後無スジ・ドラ・中張牌
鳴き進行鳴いた色・関連牌
終盤生牌全般
ダマテン疑い出にくかった牌

河のマナーと注意点

正しい河の作り方

基本マナー:
1. 6枚ずつ3列に並べる
2. 左から右へ順番に
3. リーチ牌は横向き
4. きれいに整列させる
5. 見やすい位置に

やってはいけないこと

NG行為理由
ぐちゃぐちゃ配置順番が分からない
牌を重ねる枚数不明
河を崩す不正の疑い
相手の河を触るマナー違反

河を使った戦術

情報戦としての河

河から得る情報:
1. 待ち牌の推測
   - スジ理論
   - 壁の把握

2. 役の推測
   - 捨て牌パターン
   - 残り牌推測

3. 打点の推測
   - ドラの所在
   - 役の複合

河を使った駆け引き

戦術方法効果
偽装わざと偏らせる読み違い誘発
情報隠し空切り・回し打ち手牌不明
プレッシャー危険牌を切る相手を降ろす

捨て牌の統計学

平均的な捨て牌枚数

1局あたりの捨て牌:
- 平均:15-17枚/人
- 早い和了:10-12枚
- 流局時:17-18枚
- 最大:18枚(稀に19枚)

牌の捨てられやすさ

順位牌の種類理由
1位客風牌役にならない
2位1・9牌使いにくい
3位字牌(役牌以外)順子不可
4位2・8牌やや使いにくい
最下位5牌最も使いやすい

デジタル時代の河

オンライン麻雀での河

デジタルの利点:
- 自動整列
- 手出し・ツモ切り表示
- 枚数カウント機能
- 検索機能
- 牌譜での確認

まとめ

捨て牌は打牌された牌、河はそれらが並ぶ場所で、相手の手を読み、安全牌を判断する重要な情報源です。現物は100%安全という基本を押さえ、捨て牌のパターンから相手の狙いを推測することが麻雀上達の鍵となります。

初心者の方は、まず河をきれいに6枚ずつ並べることから始め、相手の河にある現物を確実に覚えましょう。慣れてきたら手出し・ツモ切りの違いや、捨て牌パターンからの読みに挑戦してください。河を読めるようになれば、麻雀の奥深さがより一層楽しめるようになります。

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