役牌(ヤクハイ)とは?三元牌・風牌の使い方を初心者向けに解説

初心者におすすめ
| 約6分 | ツモロン編集部

役牌(ヤクハイ)とは

役牌(ヤクハイ) は、麻雀の基本役の一つで、特定の字牌を3枚集める(刻子にする)だけで成立する1翻役です。最も作りやすい役の一つで、鳴いても成立するため、初心者から上級者まで幅広く使われる実戦的な役です。

役牌になる牌は「三元牌」「場風牌」「自風牌」の3種類があり、それぞれ条件が異なります。

役牌の詳細解説

役牌になる字牌の種類

種類該当する牌条件
三元牌白・發・中常に役牌白白白、發發發、中中中
場風牌東・南・西・北その場の風と同じ東場なら東東東
自風牌東・南・西・北自分の風と同じ東家なら東東東

風牌の役牌判定表

自分の席東場南場西場北場
東家(親)東◎東○東○東○
南家南○南◎南○南○
西家西○西○西◎西○
北家北○北○北○北◎

◎ = 2翻(連風牌)、○ = 1翻

連風牌(レンフォンパイ)

場風と自風が同じ場合、2翻になります:

  • 東場の東家が東を3枚 → 2翻
  • 南場の南家が南を3枚 → 2翻

使用例

実際の場面での使い方

例1:序盤の判断

「發が2枚あるから、役牌狙いで行こう」
「東場だし東をポンして早あがりだ」

例2:鳴きのタイミング

「白が出た!これはポンして役確定」
「自風じゃないから、この西はスルーしよう」

例3:守備的な使い方

「役牌バックで安全に進めよう」
「相手の役牌は絞って出さないようにしよう」

役牌の作り方

基本戦略

  1. 対子があったら大切にする

    • 特に三元牌の対子は最優先
    • 自風・場風の対子も重要
  2. 積極的にポンする

    • 役が確定するので早あがりに有効
    • 守備的にも安定する
  3. 複数の役牌を狙う

    • 白と中の両方など
    • 確率が上がる

ポンの判断基準

状況ポンするポンしない
序盤で対子あり-
他に役がない-
高打点狙い
リーチ狙い×
ドラと重なる-

関連用語

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

  1. 風牌の勘違い

    • 自風と場風を混同する
    • 東場の南家が南をポンしても1翻のみ
  2. 2枚では役にならない

    • 必ず3枚(刻子)が必要
    • 雀頭(2枚)では役牌にならない
  3. オタ風(客風牌)との混同

    • 場風でも自風でもない風牌
    • 例:東場の西家にとっての南
  4. 大三元との勘違い

    • 三元牌1種類3枚 = 役牌(1翻)
    • 三元牌3種類9枚 = 大三元(役満)

役牌の戦術

役牌の長所

  1. 作りやすい

    • 3枚集めるだけ
    • 鳴いても成立
  2. 守備力が高い

    • 役牌対子は比較的安全
    • 手牌に幅ができる
  3. ドラと重なりやすい

    • 字牌がドラの場合
    • 高打点が期待できる

役牌の短所

  1. 打点が低い

    • 基本1翻
    • 他の役との複合が必要
  2. 読まれやすい

    • ポンすると手がバレる
    • 守備的に警戒される
  3. 手が重くなる

    • 字牌は孤立しやすい
    • 形が悪くなりがち

複合する役

よく複合する役

役名複合パターン特徴
対々和(トイトイ)刻子を集める2翻追加
三暗刻(サンアンコー)暗刻3つ2翻追加
混老頭(ホンロウトー)幺九牌のみ2翻追加
小三元(ショウサンゲン)三元牌2刻子1雀頭2翻追加

特殊な複合

ダブル役牌(2翻)

  • 連風牌(東場の東家など)
  • 場風と自風が一致

トリプル役牌(3翻)

  • 理論上は不可能
  • 役牌は最大2翻まで

実戦でのコツ

序盤の方針

  1. 字牌の対子を確認

    • 役牌対子があれば最優先
    • なければ他の役を検討
  2. 場と自分の風を確認

    • 東場の東家は有利
    • 連風牌のチャンス
  3. ドラとの関係

    • 字牌ドラは役牌と両立
    • 積極的に狙う

中盤以降の判断

  • 鳴くタイミング:早い巡目ほど有効
  • 複数狙い:白と發など、2種類狙う
  • 切り替え:役牌が厳しければ他の役へ

まとめ

役牌は麻雀で最も基本的で実用的な役の一つです。「特定の字牌を3枚集めるだけ」というシンプルさながら、どの字牌が役牌になるかの判断、ポンのタイミング、他の役との複合など、麻雀の基本的な考え方が詰まっています。初心者の方は、まず三元牌(白・發・中)から覚えて、徐々に風牌の使い方をマスターしていきましょう。役牌を制する者は麻雀の基本を制すると言っても過言ではありません。

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