麻雀の符計算で頭を抱えるあなたへ〜数字の魔法を解き明かそう〜

初心者におすすめ
| 約8分 | ツモロン編集部

「また符計算かよ…」

雀荘で友人に教わりながら麻雀を覚えたあなたは、きっとこんな気持ちになったことがあるでしょう。アガった瞬間の爽快感も束の間、「えーっと、これは何符だっけ?」と頭を抱える。そんな経験、ありませんか?

でも大丈夫。符計算は確かに麻雀の鬼門ですが、実はそんなに恐ろしいものではないんです。今日は、そんな符計算の世界を一緒に冒険してみましょう。

まずは早見表で安心感を

「とにかく今すぐ知りたい!」というせっかちなあなたのために、まずは早見表をどうぞ。お守り代わりに持っておいてください。

要素条件符数
①副底必ずもらえる基本符20符
②アガリ方ツモ2符
門前ロン10符
ロン(鳴き)0符
④雀頭役牌2符
役牌以外0符
⑤待ち方単騎、ノベタン2符
ペンチャン、カンチャン2符
両面、シャンポン0符

面子の符

面子の種類中張牌(2~8)么九牌(字牌・1・9)
順子0符0符
明刻2符4符
暗刻4符8符
明槓8符16符
暗槓16符32符

計算式:①+②+③+④+⑤=合計符 ※1の位は切り上げ(32符→40符)

特別ルールピンフツモ七対子
一律20符一律25符

麻雀の点数は翻と符の恋愛関係?

符計算を理解するには、まず麻雀の点数システムを知る必要があります。麻雀の点数は「翻(ハン)」と「符(フ)」という2つの要素が織りなすラブストーリーなんです。

**翻(ハン)**は華やかな主人公。リーチ、タンヤオ、役満など、派手な役たちが翻数を決めます。ドラも翻に加わって、まさに麻雀の花形です。

**符(フ)**は地味だけど重要な脇役。面子の形やアガり方によって静かに点数を支えています。主人公ほど目立ちませんが、符がいないと点数計算は成り立ちません。

この2人が手を組むと、こんな魔法の計算式が生まれます:

子アガりの場合

符 × 4 × 2の(翻数+2)乗

親アガりの場合

符 × 6 × 2の(翻数+2)乗

例えば、子で2翻30符の場合: 30 × 4 × 2の4乗 = 30 × 4 × 16 = 1,920点

麻雀では10の位は切り上げなので、2,000点になります。

「えっ、この計算を暗算で?」

心配無用です。プロの雀士でも、みんな点数表を見たり暗記したりしています。でも、符計算だけは自分でやらなければなりません。だからこそ、符計算をマスターすることが麻雀上達の第一歩なんです。

符計算の5つの仲間たち

符計算には、5つの頼もしい仲間がいます。それぞれに個性があって、覚えてしまえば可愛いものです。

①副底(フーテイ)- 必ず20符をくれる優しい子

副底は、どんな形でアガっても必ず20符をくれる、麻雀界で最も優しい存在です。「基本符」とも呼ばれ、まさに符計算の土台となってくれます。

「今回はダメだったかも…」なんて落ち込んでいても、副底だけは裏切りません。必ず20符、しっかりと支えてくれるのです。

②アガリ方 - ツモとロンの兄弟

ツモ は控えめな弟で、2符しかくれません。でも自力でアガったご褒美です。

門前ロン は気前のいい兄で、10符もくれます。門前で頑張ったボーナスですね。

鳴いてのロン は…残念ながら0符。鳴いた代償として、符はもらえません。

③面子たち - 個性豊かなグループ

面子の世界は、まるで学校のクラスのよう。それぞれに特徴があります。

中張牌(数牌の2~8)のクラス

  • 順子:0符の目立たない子
  • 明刻:2符の普通の子
  • 暗刻:4符のちょっと頑張り屋
  • 明槓:8符の元気な子
  • 暗槓:16符のクラスのエース

么九牌(字牌と数牌の1・9)のクラス

中張牌の2倍の符をくれる、ちょっとプレミアムなクラスです。暗槓なんて32符ももらえちゃいます。

④雀頭 - 役牌かどうかで決まるシンプルな子

雀頭は分かりやすい性格の持ち主。役牌なら2符、そうでなければ0符。とてもストレートです。

⑤待ちの形 - 複雑そうで実はシンプル

待ちの形は一見複雑そうですが、実は簡単なルールがあります。

待ち牌が1種類 → 2符

  • 単騎、ノベタン、ペンチャン、カンチャン

待ち牌が2種類以上 → 0符

  • 両面、シャンポン

「なぜノベタンが2符なの?」と思うかもしれませんが、これは単騎待ちが2つあると考えるからなんです。面白いでしょう?

計算は足し算だけ!

5つの仲間たちの符を全部足して、1の位を切り上げれば完成です。

例:副底20符 + ツモ2符 + 暗刻4符 + 役牌雀頭2符 + 単騎待ち2符 = 30符

符計算界の3つの変わり者

符計算の世界には、通常のルールに従わない変わり者が3人います。

七対子 - 25符で決めつける頑固者

七対子は、他の条件を一切無視して「俺は25符だ!」と主張する頑固者です。アメリカ生まれの国際派で、独自のルールを貫いています。

ピンフツモ - 20符で満足する謙虚者

ピンフは「符が付かない役」がコンセプト。ツモでアガっても謙虚に20符で満足します。

喰いピンフ形 - 30符を要求する計算高い子

ピンフの条件を満たしているのに門前じゃないため、ピンフの役がつかない可哀想な形。でも「最低30符は欲しい」と主張して、ロンでも30符になります。

実戦!符計算道場

理論はここまで。今度は実際に計算してみましょう。東場の東家、リーチなしの設定です。

道場その一

:3p::3p: :5p::5p::5p: :5m::6m::7m: :6m::8m: :5s::5s::5s: :7m: ツモ

さあ、計算してみてください!

答え:40符

  • 副底:20符
  • ツモ:2符
  • 暗刻(:5p:):4符
  • 順子(:5m::6m::7m:):0符
  • 暗刻(:5s:):4符
  • 雀頭(:3p:):0符
  • 待ち(カンチャン):2符
  • 合計:32符 → 40符

道場その二

:7z::7z: :6z::6z::6z: :1p::2p::3p: :9m::9m::9m: :2s::2s: :2s: ツモ

答え:50符

  • 副底:20符
  • ツモ:2符
  • 暗刻(:6z:):8符(字牌)
  • 順子(:1p::2p::3p:):0符
  • 暗刻(:9m:):8符(么九牌)
  • 暗刻(:2s:):4符
  • 雀頭(:7z:):2符(役牌)
  • 待ち(単騎):2符
  • 合計:46符 → 50符

符計算マスターへの道

符計算は最初こそ複雑に見えますが、慣れてしまえば足し算だけの簡単な作業です。

重要なのは:

  1. 5つの要素を順番に確認すること
  2. 特殊ルールの存在を忘れないこと
  3. 1の位は必ず切り上げること

「トップまであと3,000点なのに、自分の手が何点か分からない…」

そんな悲しい状況を避けるためにも、符計算はしっかりマスターしておきましょう。

あなたも今日から符計算マスターの仲間入りです!雀卓で「符計算なんて余裕だよ」と言えるその日まで、一緒に頑張りましょう。

麻雀は奥が深いゲームですが、符計算ができるようになると、一気に麻雀の世界が広がります。点数を正確に把握できれば、より戦略的な打牌選択ができるようになりますからね。

さあ、今度雀卓に座ったときは、自信を持って符計算にチャレンジしてみてください!

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