ダマテン（黙聴）とは？リーチとの違い・メリットを解説

ダマテン（黙聴）とは

ダマテン（黙聴） は、麻雀においてリーチをかけずに門前で聴牌している状態を指します。「黙って聴牌」という意味で、「ヤミテン（闇聴）」とも呼ばれます。

リーチによる宣言がないため、相手に聴牌を悟られにくく、状況に応じて使い分ける重要な戦術の一つです。

ダマテンの詳細解説

ダマテンとリーチの比較

項目	ダマテン	リーチ
リーチ役	なし	1翻
一発	なし	可能
裏ドラ	なし	あり
手変え	可能	不可
鳴き	不可（門前維持）	不可
相手への警戒	低い	高い

ダマテンが選ばれる状況

すでに役がある場合
- タンヤオ、平和、役牌など
- リーチしなくてもあがれる
リーチが危険な場合
- 相手が聴牌濃厚
- 点差が大きい
手変えをしたい場合
- 高めの手を狙う
- より良い待ちへの変更

使用例

実際の場面での使い方

例1：ダマテンの選択

「タンピンがあるからダマでいいや」
「相手がリーチしてるからダマで待とう」
「ドラ2あるしダマテンでも満貫だね」

例2：ダマテンからのあがり

「ダマテンロン！」
「ダマだったのか、全然気づかなかった」
「ダマテンツモ！平和ツモです」

例3：ダマテンからリーチへ

「ダマてたけど、やっぱリーチ！」
「ドラ引いたからダマからリーチに切り替え」

ダマテンのメリット・デメリット

メリット

メリット	説明	効果
手変え可能	より良い待ちへ変更できる	柔軟性
警戒されにくい	相手に聴牌がバレない	奇襲性
安全牌確保	振り込み時にオリやすい	守備力
フリテン回避	途中で役が消えてもOK	安定性

デメリット

デメリット	説明	影響
リーチ役なし	1翻少ない	打点低下
一発なし	偶然役のチャンス喪失	打点低下
裏ドラなし	裏ドラのボーナスなし	打点低下
読まれやすい	あがり率低下の可能性	効率低下

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

役がないダマテン
- 役がなければあがれない
- 必ず役を確認する
鳴いたらダマテンではない
- ポン・チーしたらダマテン不可
- 「門前」が条件
フリテンに注意
- ダマテンでもフリテンは発生
- 自分の捨て牌を確認
ツモ役がない場合
- ツモだけでは役にならない
- 門前清自摸和が必要

ダマテンの戦略

ダマテンを選ぶタイミング

1. 序盤：基本はリーチ

・高打点を狙うならリーチ
・手が悪い場合はダマテン

2. 中盤：状況判断

・相手が速い場合はダマテン
・一人旅ならリーチ

3. 終盤：安全重視

・点差を考慮
・守りを意識するならダマテン

ダマテンの使い分け

状況	推奨	理由
親番	リーチ	高打点を狙う
安い手	ダマテン	リーチの価値が低い
相手リーチ	ダマテン	振り込み回避
ドラ多い	リーチ	裏ドラ期待
待ちが悪い	ダマテン	手変えを狙う

ダマテンの実戦例

ケース1：タンピンダマ**

手牌：234萬 345筒 456索 78筒 55萬
待ち：69筒（両面待ち）

判断：ダマテン
理由：タンヤオ・平和が確定

ケース2：役牌ダマ**

手牌：123萬 456筒 789索 白白白 4萬
待ち：4萬（単騎待ち）

判断：状況次第でリーチも検討
理由：待ちが悪いが、リーチで威嚇もあり

ケース3：手変え狙い**

手牌：123萬 345筒 567筒 89索 33索
待ち：7索（辺張待ち）

判断：ダマテンで待ち変え狙い
理由：3索や456を引けば良形へ

ダマテンでの注意点

ダマテンがバレるケース

手出しからの推測
- 安全牌を持っている
- 危険牌を切らない
- 突然のスピードアップ
河（ホー）からの推測
- 手なりが良い
- 役が明確に見える
ツモ切りからの推測
- 手牌が整っている
- ツモ切りが続く

ダマテンを読むコツ

初級者：リーチしたがる
中級者：ダマテンを使い始める
上級者：状況に応じて使い分ける

オーラスでのダマテン

順位別の考え方

トップ目：

安い手でもダマテンでOK
リスクを取らない

2位・3位：

状況に応じて判断
逆転の可能性を考慮

ラス：

リーチで逆転狙い
ダマテンでは追いつかない

まとめ

ダマテンはリーチをかけずに門前で聴牌する戦術で、柔軟性と奇襲性を兼ね備えた重要な選択肢です。リーチの1翻や裏ドラを犠牲にする代わりに、手変えの自由度や相手に読まれにくいというメリットがあります。

初心者の方は、まず「役があるかどうか」を確認し、タンヤオや平和などの基本役がある場合はダマテンも選択肢に入れてみましょう。リーチとダマテンを状況に応じて使い分けられるようになることが、麻雀上達への重要なステップです。