イーシャンテン(一向聴)とは
イーシャンテン(一向聴) とは、麻雀において テンパイまであと1枚必要な状態 のことです。向聴数が1の状態を指し、有効牌を1枚ツモればテンパイになります。イーシャンテンの形や受け入れ枚数によって、その後の展開が大きく変わるため、麻雀の重要な局面の一つです。
「一向聴」の「向聴(シャンテン)」は、和了までに必要な牌の数を表す麻雀用語です。
イーシャンテンの詳細解説
イーシャンテンの基本形
| 形の種類 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 両面ターツ2つ | 最も受けが広い | 23萬45筒 |
| 両面+愚形 | バランス型 | 23萬12筒 |
| 対子2つ | 将来性あり | 11萬55筒 |
| ターツオーバー | 5ブロック | 選択が必要 |
向聴数の数え方
和了形:4面子1雀頭 = 0向聴(テンパイ)
1向聴:あと1枚でテンパイ
2向聴:あと2枚でテンパイ
3向聴:あと3枚でテンパイ
イーシャンテンの受け入れ枚数
良形イーシャンテン:
- 両面ターツ2つ:16枚
- 両面+カンチャン:12枚
- 両面+ペンチャン:12枚
悪形イーシャンテン:
- カンチャン2つ:8枚
- ペンチャン2つ:8枚
- 対子のみ:6枚以下
使用例
実際の場面での使い方
例1:状態の確認
「イーシャンテンになった」
「まだイーシャンテンか...」
例2:形の評価
「良形のイーシャンテン」
「受けの広いイーシャンテン」
例3:判断の場面
「イーシャンテンでリーチは早い」
「イーシャンテンから押すか引くか」
関連用語
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
-
向聴数の数え間違い
- 正確に数える練習
- 5ブロックに注意
-
受け入れ枚数の誤算
- 使用済み牌を考慮
- 正確な計算
-
形の見落とし
- 多面待ちの可能性
- 変化を見逃さない
-
早すぎるリーチ
- イーシャンテンリーチは不可
- テンパイを確認
イーシャンテンの戦略
イーシャンテンでの判断
| 状況 | 推奨行動 | 理由 |
|---|---|---|
| 良形イーシャンテン | 積極的に進める | 受けが広い |
| 悪形イーシャンテン | 手を変える検討 | 効率が悪い |
| 高打点確定 | そのまま進める | リターン大 |
| 終盤イーシャンテン | 降りも検討 | 時間がない |
形の改善方法
1. ターツの選択
- 両面を優先
- 愚形を嫌う
2. 5ブロックの処理
- 最も弱い部分をカット
- 受け入れ最大化
3. 対子の活用
- ポンでテンパイ
- 暗刻の可能性
4. 手役との兼ね合い
- 役を確保
- 打点も考慮
イーシャンテンの種類と特徴
良形イーシャンテン
| 形 | 受け入れ | 特徴 |
|---|---|---|
| 4連形 | 最大20枚 | 2345など |
| 亜両面 | 16枚程度 | 1134など |
| ノベタン | 16枚 | 1234など |
| 複合形 | 12-16枚 | 様々な形 |
悪形イーシャンテン
改善すべき形:
1. 孤立対子多数
2. 端寄りの愚形
3. 字牌の対子のみ
4. ドラなし愚形
イーシャンテンからの進行
テンパイへの道筋
| 方法 | 内容 | メリット |
|---|---|---|
| 自力ツモ | 有効牌を引く | 最も基本 |
| 鳴き | ポン・チー | 速度重視 |
| 手変わり | 別の形へ | 受け改善 |
| 降り | 守備に転換 | 失点回避 |
鳴きの判断
鳴くべき場面:
1. 終盤での勝負
2. 役が確定
3. 他家を止める
4. 親の連荘狙い
鳴かない方が良い場面:
1. 手が安い
2. リーチの価値が高い
3. まだ序盤
4. 守備力を残したい
イーシャンテンの確率
テンパイ到達率
| 巡目 | 良形 | 悪形 |
|---|---|---|
| 6巡目 | 約70% | 約40% |
| 9巡目 | 約60% | 約30% |
| 12巡目 | 約45% | 約20% |
| 15巡目 | 約25% | 約10% |
受け入れ枚数別期待値
16枚受け:約4巡でテンパイ
12枚受け:約5.5巡でテンパイ
8枚受け:約8巡でテンパイ
4枚受け:約16巡でテンパイ
イーシャンテンでの押し引き
押し引きの基準
| 要素 | 押す | 引く |
|---|---|---|
| 打点 | 満貫以上 | 1000点 |
| 形 | 良形 | 悪形 |
| 巡目 | 序〜中盤 | 終盤 |
| 点数状況 | 追う立場 | リード時 |
危険度との兼ね合い
リスク管理:
1. 現物を残す
2. スジを意識
3. 安全度の高い牌から
4. 一発は避ける
イーシャンテンの活用術
上級テクニック
-
イーシャンテン維持
- わざとテンパイを遅らせる
- 手変わりを待つ
-
多面待ちへの移行
- イーシャンテンから3面張
- 受け入れ最大化
-
役の後付け
- イーシャンテンで役を作る
- 打点向上
心理戦での活用
相手への圧力:
- 積極的な打牌
- 鳴きの構え
- テンパイを装う
まとめ
イーシャンテンはテンパイまであと1枚の重要な局面で、その形や受け入れ枚数によって戦略が大きく変わります。良形のイーシャンテンは積極的に、悪形の場合は手を変えることも検討しましょう。初心者の方は、まず正確な向聴数の数え方を覚え、受け入れ枚数を意識した手作りを心がけることが大切です。イーシャンテンでの適切な判断ができるようになれば、テンパイ率が向上し、より効率的な麻雀が打てるようになるでしょう。