一発(イッパツ)とは
一発(イッパツ) は、麻雀の偶然役の一つで、リーチをかけた後、1巡以内にあがると成立する1翻役です。リーチ後すぐにあがることから「一発」と呼ばれ、運の要素が強い役ですが、出現頻度は意外と高く、リーチの魅力を高める重要な役です。
リーチとセットで覚えるべき役で、リーチ・一発・ツモで3翻、さらに裏ドラが乗れば一気に高得点になる可能性があります。
一発の詳細解説
一発の成立条件
一発が成立するには、以下の条件を満たす必要があります:
| 条件 | 説明 |
|---|---|
| リーチ宣言後 | リーチをかけていることが前提 |
| 1巡以内 | リーチ後、自分の次の番が来るまで |
| あがる | ツモでもロンでもOK |
1巡の数え方
**1巡とは:**自分がリーチ宣言した後、再び自分の番が来るまでの間
自分(リーチ)→ 下家 → 対面 → 上家 → 自分(ここまでが1巡)
一発が消える条件
以下の行為があると一発は消えます:
| 行為 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 鳴き | 誰かがポン・チー・カン | 他家が鳴いた瞬間に消える |
| 1巡経過 | 自分の2回目のツモ | 2回目のツモでは一発なし |
使用例
実際の場面での使い方
例1:リーチ時の期待
「リーチ!一発お願い!」
「一発ツモれば満貫だ」
例2:鳴きへの反応
「あー、ポンされた。一発消えた」
「カンされたけど、嶺上で一発消し」
例3:結果の喜び
「リー一(リーチ・一発)きた!」
「一発裏3で跳満!」
一発の確率と期待値
一発の確率
| 状況 | 確率 | 備考 |
|---|---|---|
| 一発ツモ | 約10% | 良形待ちの場合 |
| 一発ロン | 約15% | 相手の打牌次第 |
| 一発全体 | 約20-25% | ツモ・ロン合計 |
待ちの形と一発率
| 待ちの形 | 一発率 | 理由 |
|---|---|---|
| 多面待ち | 高い | あがり牌が多い |
| 両面待ち | 普通 | 標準的な確率 |
| 愚形待ち | 低い | あがり牌が少ない |
関連用語
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
-
リーチなしでは成立しない
- ダマテンからの即あがりは一発にならない
- 必ずリーチが必要
-
鳴きで消える
- 自分の鳴きはそもそもリーチ不可
- 他家の鳴きで一発消失
-
暗カンでも消える
- 誰かの暗カンでも一発は消える
- カンは種類問わず一発消し
-
2巡目は一発にならない
- 自分の2回目のツモは一発なし
- 1巡の定義を正確に理解
一発を狙う戦略
リーチのタイミング
-
早いリーチ
- 他家の鳴きが少ない
- 一発の可能性が高い
-
良形でリーチ
- あがりやすい形
- 一発率が上がる
-
追っかけリーチでも一発あり
- 相手のリーチ後でも
- 自分のリーチから1巡
一発を消す戦略
守備側の視点:
- わざと鳴いて一発消し
- 相手の打点を下げる
- 特に親リーチに有効
一発と他の役
必ず複合する役
| 役名 | 理由 | 最低翻数 |
|---|---|---|
| リーチ | 一発の前提条件 | 2翻(リーチ・一発) |
よく複合する役
| 役名 | 複合パターン | 期待翻数 |
|---|---|---|
| ツモ | 一発ツモ | 3翻 |
| 平和 | リー一平和 | 3翻 |
| タンヤオ | リー一タン | 3翻 |
| 裏ドラ | 運次第 | 3翻〜 |
一発の価値
基本パターン:
- リーチのみ → 1翻
- リーチ・一発 → 2翻(2倍)
- リーチ・一発・ツモ → 3翻(4倍)
実戦での注意点
一発を意識した打ち方
-
リーチ判断
- 一発も含めて期待値計算
- 早い巡目ほど有利
-
他家への警戒
- リーチ者の一発を警戒
- 安全牌の確保
-
鳴きの判断
- 一発消しの価値
- 自分の手との兼ね合い
心理的な側面
- プレッシャー:一発を恐れて打牌が歪む
- 期待感:リーチ側は一発への期待
- 駆け引き:一発消しのタイミング
まとめ
一発は運の要素が強い役ですが、麻雀の醍醐味の一つでもあります。リーチをかけた瞬間から1巡の間だけ有効という限定的な役ですが、その分成立した時の喜びは格別です。初心者の方は、まず「リーチ後1巡以内」「鳴きで消える」という2つの基本を覚えましょう。一発を含めた期待値を考えることで、より戦略的なリーチ判断ができるようになります。