形式聴牌（ケイシキテンパイ）とは？意味・ノーテン罰符・判断基準を初心者向けに解説

形式聴牌（ケイシキテンパイ）とは

形式聴牌（ケイシキテンパイ） とは、麻雀において形の上ではテンパイしているが、実際には和了できない状態のことです。待ち牌がすべて場に出切っているか、フリテンになっている場合が該当します。

「形式」は「形だけ」、「聴牌」は「テンパイ」を意味し、流局時のノーテン罰符を回避するために重要な概念です。

形式聴牌の詳細解説

形式聴牌になる条件

条件	説明	例
4枚使い切り	待ち牌がすべて場に出ている	4枚とも河・副露に
フリテン	自分が捨てた牌で待っている	ロンできない状態
役なし	役がなく和了できない	ヤミテン状態

形式聴牌の種類

1. 完全な形式聴牌
   → 物理的に和了不可能

2. フリテンによる形式聴牌
   → ツモは可能だがロン不可

3. 役なしによる形式聴牌
   → 形は完成しているが和了不可

使用例

実際の場面での使い方

例1：形式聴牌の確認

「待ち牌が全部出てる...形式聴牌だ」
「フリテンで形式聴牌になった」

例2：ノーテン罰符の回避

「形式聴牌でもテンパイ扱い」
「形式聴牌でノーテン罰符回避」

例3：戦術的判断

「もう形式聴牌だからベタオリ」
「形式聴牌でもテンパイ料を取る」

形式聴牌の具体例

4枚使い切りの例

手牌：123萬 456筒 789索 34索 東東
待ち：2・5索

状況：
- 2索4枚とも場に出ている
- 5索4枚とも場に出ている

結果：形式聴牌（物理的に和了不可）

フリテンの例

手牌：123萬 456筒 789索 67萬 白白
待ち：5・8萬

状況：
- 以前に5萬を自分で捨てている
- 8萬はまだ山にある

結果：5萬でロンできない形式聴牌

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

形式聴牌を諦める
- テンパイ扱いされる
- ノーテン罰符を受けない
リーチをかける
- フリテンならリーチ不可
- 役なしでもリーチ不可
ノーテンと混同
- 形式聴牌≠ノーテン
- テンパイ扱いされる
残り枚数の確認不足
- 全ての場所を確認
- 河・副露・ドラ表示牌

形式聴牌とノーテン罰符

ノーテン罰符のルール

状態	テンパイ料	ノーテン罰符
通常テンパイ	受け取り	なし
形式聴牌	受け取り	なし
ノーテン	なし	支払い

罰符の計算

流局時：
- テンパイ者の数を確認
- 形式聴牌もテンパイ者に含む

1人テンパイ：3000点受け取り
2人テンパイ：1500点ずつ
3人テンパイ：1000点ずつ

形式聴牌の戦術

形式聴牌を意図的に作る

状況	戦術	理由
大きく負けている	形式聴牌狙い	罰符回避
点棒が少ない	形式聴牌でもOK	流局狙い
オーラス	テンパイ優先	連荘の可能性

形式聴牌の見極め

早い段階での判断：
1. 待ち牌の枚数を確認
2. 3枚以上出ていたら警戒
3. 他の待ちを検討

形式聴牌の特殊ケース

リーチ後の形式聴牌

リーチ宣言後に待ち牌が全て出る
→ ツモもできない
→ 完全な形式聴牌

この場合でもテンパイ扱い

役なしの形式聴牌

形は完成しているが役がない
→ リーチできない
→ ツモっても和了できない

これも形式聴牌扱い

形式聴牌の判断ポイント

確認すべき場所

自分の河（フリテン確認）
全員の河（4枚使い切り確認）
副露（ポン・チー・カン）
ドラ表示牌
王牌（リンシャンカイホウ）

判断のタイミング

巡目	判断	理由
序盤	まだ早い	変化の可能性
中盤	注意開始	枚数確認
終盤	切り替え検討	確実性重視

まとめ

形式聴牌は形の上ではテンパイしているが実際には和了できない状態で、ノーテン罰符を回避するための重要な概念です。初心者の方は、まず待ち牌の残り枚数を正確に数えられるようになり、フリテンの確認を必ず行う習慣をつけましょう。形式聴牌でもテンパイ扱いされることを理解し、状況に応じて適切な判断ができるようになることが大切です。