向聴数（シャンテンスウ）とは？意味・数え方・戦術を初心者向けに解説

向聴数（シャンテンスウ）とは

向聴数（シャンテンスウ） とは、麻雀においてテンパイまでに必要な最小の牌交換数のことです。例えば、あと1枚変えればテンパイになる状態を「1向聴（イーシャンテン）」、あと2枚なら「2向聴（リャンシャンテン）」と呼びます。

「向聴」は「聴牌に向かう」という意味で、手牌の進行度を数値化する重要な指標です。

向聴数の詳細解説

向聴数の種類

向聴数の計算基準

基本形（4面子1雀頭）の場合：
必要な構成要素 = 5つ（面子×4 + 雀頭×1）

現在の構成要素を数えて、
不足分 = 向聴数

構成要素の数え方

使用例

実際の場面での使い方

例1：向聴数の確認

「今イーシャンテンだから、あと1枚でテンパイ」
「配牌で3向聴か...遠いな」

例2：手作りの判断

「2向聴から1向聴に進んだ」
「向聴数が戻るけど、この方が良形」

例3：リーチ判断

「まだ2向聴だからリーチは遠い」
「イーシャンテンなら次巡でリーチかも」

向聴数の具体例

1向聴（イーシャンテン）の例

123萬 456筒 789索 35索 東東
└面子┘└面子┘└面子┘└塔子┘└対子┘

4索が来れば345索になってテンパイ
→ 1向聴

2向聴（リャンシャンテン）の例

123萬 456筒 78索 357索 東
└面子┘└面子┘└塔子┘└─浮き牌─┘└孤立┘

6索か9索で塔子完成 → 1向聴へ
→ 現在2向聴

関連用語

• テンパイ：0向聴の状態
• 塔子（ターツ）：未完成の組み合わせ
• 牌効率：効率的な手作り
• 受け入れ：有効牌の枚数
• 手替わり：より良い形への変化

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

1. 七対子の向聴数

   • 通常の4面子1雀頭とは別計算
   • 対子の数で判断

2. 国士無双の向聴数

   • 特殊な計算が必要
   • 么九牌の種類で判断

3. 形式聴牌との混同

   • 向聴数0でも和了れない場合あり
   • 4枚使い切りなど

4. 最短向聴数の見落とし

   • 複数の構成が可能
   • 最も効率的な形を選ぶ

向聴数と戦術

向聴数による打牌選択

向聴戻しの判断

向聴戻しが有効な場合：
1. 受け入れ枚数が大幅に増える
2. 打点が大きく上がる
3. 守備的に有利になる

向聴数の数え方のコツ

簡易計算法

1. 面子を数える（完成した組み合わせ）
2. 塔子を数える（あと1枚で面子）
3. 対子を数える（雀頭候補）
4. 計算式：

   8 - (面子×2 + 塔子 + 対子)
   ※最大値は向聴数

実戦での目安

向聴数と受け入れ枚数

典型的な受け入れ枚数

向聴数の活用法

序盤の手作り

配牌で向聴数を確認
→ 最短ルートを意識
→ 孤立牌から切る

中盤の判断

向聴数の進行を確認
→ 順調なら継続
→ 停滞なら方針転換

終盤の選択

向聴数と残り巡目を比較
→ 間に合うか判断
→ 守備も考慮

まとめ

向聴数はテンパイまでの距離を示す重要な指標で、手作りの進行度を客観的に把握できます。初心者の方は、まず自分の手牌が何向聴なのかを正確に数えられるようになることが大切です。1向聴（イーシャンテン）、2向聴（リャンシャンテン）という基本的な用語を覚え、向聴数を意識した効率的な手作りを心がけることで、より早くテンパイに到達できるようになるでしょう。