四暗刻単騎(スーアンコータンキ)とは
四暗刻単騎(スーアンコータンキ) とは、麻雀の役満「四暗刻」の中でも特に 単騎待ちで成立する形 のことです。通常の四暗刻はシャンポン待ちが多いですが、単騎待ちは最も難しく、多くのルールで ダブル役満 として扱われます。
「四暗刻」は4つの暗刻を作る役満ですが、「単騎」は雀頭の1枚待ちという意味で、この2つが組み合わさった最高難度の形です。
四暗刻単騎の詳細解説
成立条件
四暗刻単騎が成立するには、以下の条件をすべて満たす必要があります:
| 条件 | 詳細 | 備考 |
|---|---|---|
| 4つの暗刻 | すべて手牌で作る | ポンしたら成立しない |
| 単騎待ち | 雀頭の1枚を待つ | シャンポン待ちは不可 |
| 門前限定 | 鳴き不可 | 暗槓は可能 |
| ツモ・ロン可 | どちらでも成立 | ロンでも4つ目は暗刻扱い |
四暗刻単騎の形
典型的な形:
手牌:222萬 555筒 888筒 999索 4
待ち:4索(単騎待ち)
他の例:
手牌:111萬 333萬 777筒 東東東 白
待ち:白(単騎待ち)
使用例
実際の場面での使い方
例1:あがり時の宣言
「四暗刻単騎!ダブル役満!」
「究極の四暗刻だ!」
例2:テンパイ時の状況
「四暗刻単騎テンパイ」
「あと白1枚でダブル役満」
例3:解説での表現
「四暗刻単騎は最難関」
「シャンポンか単騎かで価値が違う」
四暗刻単騎の価値
ダブル役満としての扱い
ルールによる違い:
| ルール | 四暗刻単騎の扱い | 通常の四暗刻 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 一般的 | ダブル役満 | シングル役満 | 多くの場所で採用 |
| 公式ルール | ダブル役満 | シングル役満 | プロ団体でも採用 |
| 一部地域 | シングル役満 | シングル役満 | 区別しない場合も |
| オンライン | 設定による | シングル役満 | アプリで選択可能 |
点数計算
ダブル役満の場合:
親:96,000点(32,000オール)
子:64,000点(16,000・32,000)
通常の四暗刻の2倍
関連用語
- 四暗刻(スーアンコー):4つの暗刻を作る役満
- 単騎待ち(タンキマチ):雀頭の1枚待ち
- ダブル役満:2倍の役満
- シャンポン待ち:対子2つの待ち
- 役満(ヤクマン):最高得点の役
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
-
待ちの勘違い
- シャンポン待ちと混同
- 単騎でないとダブル役満にならない
- 暗刻4つだけでは不十分
-
鳴きの誘惑
- ポンしたら四暗刻不可
- 対々和になってしまう
- 暗槓は可能
-
形の作り方
- 無理に単騎を狙う
- シャンポンから変更困難
- 最初から計画必要
-
ルールの確認
- 場所により扱いが違う
- 事前に確認必要
- ダブル役満採用か
四暗刻単騎を狙う戦術
配牌での判断
狙いやすい配牌:
-
対子が多い
- 4対子以上
- 暗刻になりやすい
- 単騎も作りやすい
-
字牌の対子
- 鳴かれにくい
- 暗刻確定しやすい
- 単騎にも使える
-
端牌の対子
- 使われにくい
- 暗刻になりやすい
- 守備力も高い
手牌の進め方
基本方針:
序盤:対子を集める
↓
中盤:暗刻を確定
↓
終盤:単騎形を作る
重要なポイント:
| 段階 | 注意点 | 理由 |
|---|---|---|
| 序盤 | 対子を減らさない | 暗刻の材料確保 |
| 中盤 | 鳴きを我慢 | 門前維持が必須 |
| 終盤 | 単騎を意識 | シャンポン回避 |
実戦での四暗刻単騎
成功のコツ
単騎待ちにする技術:
-
5つ目の対子
- あえて1枚切る
- 単騎待ちを作る
- 計画的に進める
-
字牌の活用
- 最後まで残す
- 単騎に使いやすい
- 読まれにくい
-
暗槓の判断
- 単騎を確定できる
- ドラも増える
- タイミング重要
四暗刻単騎の確率
出現率データ:
- 四暗刻全体:約0.05%
- 四暗刻単騎:約0.01%
- 配牌四暗刻単騎:約0.00001%
他の役満との比較:
| 役満名 | 出現率 | 四暗刻単騎との比較 |
|---|---|---|
| 四暗刻 | 0.05% | 5倍出やすい |
| 国士無双 | 0.04% | 4倍出やすい |
| 大三元 | 0.04% | 4倍出やすい |
| 四暗刻単騎 | 0.01% | 基準 |
四暗刻単騎の心理戦
相手への影響
プレッシャー:
-
読めない
- 捨て牌で判断不可
- 対子系と分からない
- 守備不可能
-
ダブル役満の恐怖
- 点数が倍
- 一発逆転の威力
- 精神的圧力
-
鳴きがない
- 突然のあがり
- 予測不可能
- 衝撃が大きい
あがった時の価値
四暗刻単騎の意義:
- 麻雀人生の勲章
- 最高の達成感
- 語り継がれる伝説
- 仲間からの尊敬
四暗刻単騎の判定
シャンポンか単騎か
見分け方:
例1:222萬 555筒 888筒 99索 東東東
待ち:9索or東 → シャンポン待ち(通常の四暗刻)
例2:222萬 555筒 888筒 999索 東東 東
待ち:東のみ → 単騎待ち(四暗刻単騎)
ロンあがりの扱い
重要な原則:
-
単騎ならロンでもOK
- 4つ目の暗刻は完成済み
- 雀頭を待っているだけ
- ダブル役満成立
-
シャンポンのロン
- 対々和になる
- 四暗刻不成立
- 役満にならない
ローカルルール
地域による違い
特殊な扱い:
-
トリプル役満
- 極一部で採用
- 3倍の点数
- ほぼ見ない
-
役満貫符い
- シングル扱い
- 通常の四暗刻と同じ
- 古いルール
-
包(パオ)
- 最後の牌を鳴かせた人が責任払い
- 四暗刻では稀
- 大三元などで多い
四暗刻単騎の極意
狙うべきか
現実的な判断:
-
偶然を待つ
- 狙って出ない
- 自然体が大切
- 無理は禁物
-
形ができたら
- 全力で狙う
- 他を捨てる覚悟
- 一生に一度
-
楽しむ心
- 結果より過程
- 挑戦する勇気
- 麻雀の醍醐味
まとめ
四暗刻単騎(スーアンコータンキ)は、4つの暗刻を作り、単騎待ちであがる最高難度の役満です。多くのルールでダブル役満として扱われ、通常の四暗刻の2倍の価値があります。出現率は約0.01%と極めて低く、狙って出すことはほぼ不可能ですが、達成した時の喜びは格別です。初心者の方は、まず通常の四暗刻を理解し、その上で「単騎待ちならさらに価値が高い」ということを覚えておきましょう。四暗刻単騎は、麻雀の奥深さと面白さを象徴する、究極の役満です。