山(ヤマ)とは?ツモる牌が積まれた場所を初心者向けに解説

| 約5分で読める | ツモロン編集部

山(ヤマ)とは

山(ヤマ) とは、麻雀においてプレイヤーがツモる(引く)牌が積まれている場所のことです。正式には「牌山(ハイヤマ)」とも呼ばれ、配牌後の残り70枚の牌が2段に積まれています。

山は各プレイヤーの前に17枚ずつ(2段×17列=34枚)配置され、そのうち各7枚(計14枚)は王牌として最後まで使用されません。ゲームは山の牌を順番にツモることで進行します。

山の詳細解説

山の構成

山の全体構成(136枚):
配牌:13枚×4人=52枚
親の第1ツモ:1枚
王牌:14枚
ツモ山:70枚
─────────────
合計:136枚

各プレイヤーの前:
上段17枚+下段17枚=34枚

山の配置と王牌

位置枚数用途備考
ツモ山70枚通常のツモ順番に引く
王牌14枚特殊用途ドラ表示・嶺上牌
配牌済み52枚各自の手牌ゲーム開始時

王牌の内訳

王牌14枚の構成:
┌─嶺上牌(4枚)─┐┌─ドラ表示牌(5枚)─┐┌─裏(5枚)─┐
│カン用の補充牌│ │ドラを示す牌    │ │裏ドラ用  │
└───────┘└─────────┘└─────┘

※必ず14枚確保(海底牌が変わる)

使用例

実際の場面での使い方

例1:基本的な使用

「山から1枚ツモる」
「山が少なくなってきた」
「山に残ってるはず」

例2:戦略的な会話

「山読みで当てる」
「山越しで待つ」
「山に2枚ある」

例3:状況説明

「山が詰まってる」
「いい山だった」
「山が偏ってる」

関連用語

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

  1. 王牌の扱い

    • 14枚は使えない
    • カンしても14枚確保
    • 海底が変わる
  2. ツモる位置

    • 上段から取る
    • 右から左へ
    • 2枚単位が基本
  3. 山の積み方

    • 各自17幢(トン)
    • 2段積み
    • きちんと揃える
  4. 山読みの誤解

    • 完全にランダム
    • 予測は確率論
    • 超能力ではない

山の作り方

自動卓と手積み

方式特徴時間
自動卓機械が自動で積む数秒
手積み手動で積む1-2分

手積みの手順

手積みの流れ:
1. 洗牌(牌を混ぜる)
2. 各自34枚を取る
3. 17幢に積む(2段)
4. 前に並べる
5. サイコロで開門位置決定

山とゲーム進行

ツモ順と山の減り方

1巡目:4枚減る(各1枚)
5巡目:20枚減る
10巡目:40枚減る
15巡目:60枚減る
17巡目:68枚減る(通常)
18巡目:70枚(海底)

※鳴きがあると変動

山の残り枚数と戦略

残り巡目山の枚数戦略
10巡以上40枚以上通常進行
5-9巡20-36枚押し引き判断
1-4巡4-16枚現物重視
海底付近0-3枚流局意識

山読みの基礎

山読みとは

山読みの考え方:
1. 確率的推測
   - 見えた牌から推測
   - 残り枚数を計算

2. 経験則
   - 配牌の偏り
   - ツモの流れ

3. 心理的要素
   - 相手の反応
   - 場の雰囲気

基本的な山読み

状況推測確率
3枚見えた山に1枚100%
2枚見えた山に最大2枚不明
1枚も見えない山に最大4枚不明

山に関する確率

特定牌をツモる確率

山70枚から特定牌をツモる確率:
1枚の場合:1/70 ≈ 1.4%
2枚の場合:2/70 ≈ 2.9%
3枚の場合:3/70 ≈ 4.3%
4枚の場合:4/70 ≈ 5.7%

※巡目が進むと確率上昇

有効牌の考え方

待ち形最大枚数山にある期待値
単騎待ち3枚約1.5枚
カンチャン4枚約2枚
両面待ち8枚約4枚
3面待ち11枚約5.5枚

山と心理戦

ツモ運の演出

心理的テクニック:
1. 強いツモの演出
   - 自信を持って引く
   - 良い牌を装う

2. 悪いツモの演出
   - がっかりした素振り
   - でも実は良い牌

3. 無表情
   - 何も読ませない
   - プロの基本

山への願掛け

行動心理効果
牌を撫でる願掛け精神的安定
深呼吸集中冷静さ維持
無心でツモ自然体力まない

山の偏りと対策

偏りの種類

よくある偏り:
1. 同じ牌の固まり
   - 4枚が近くに
   - 対子・刻子できやすい

2. 色の偏り
   - 特定色が多い
   - 染め手有利

3. 字牌の偏り
   - 序盤に出る
   - または終盤に固まる

偏りへの対応

偏りの兆候推測対策
同色ばかり染め手注意該当色を絞る
字牌多い役牌・国士字牌を警戒
中張牌多いタンヤオ系安全度重視

特殊な山の状況

カンによる影響

カンが山に与える影響:
1. ツモ順のズレ
   - 嶺上牌を使用
   - 1枚ずつズレる

2. 海底の変化
   - 王牌は14枚固定
   - 海底牌が手前に

3. 山の枚数
   - 実質的に減る
   - 早く終わる

四開槓(スーカイカン)

状況結果備考
2人以上で4回カン流局四槓散了
海底牌の移動4枚手前王牌確保のため

山の戦略的活用

終盤の山

残り山での考え方:
1. 10枚以下
   - アガリ優先
   - 安い手でもOK

2. 5枚以下
   - 現物中心
   - 流局狙い

3. 海底付近
   - 特殊役狙い
   - または完全守備

ツモ番の活用

状況戦略理由
山が多い高得点狙い時間的余裕
山が少ない速度重視時間がない
ラスツモ海底狙い特殊役

山にまつわる格言

麻雀格言

有名な格言:
「山を見るな、河を見ろ」
→見えない山より見える情報

「ツモは実力、山は運」
→コントロール不可

「良い山、悪い山」
→運の表現

まとめ

山は麻雀でツモる牌が積まれた場所で、各プレイヤーの前に34枚ずつ配置されます。そのうち14枚は王牌として最後まで使用されず、実際にツモできるのは70枚です。

初心者の方は、まず「山=ツモる場所」「王牌14枚は使えない」という基本を覚えましょう。山読みは上級技術ですが、見えている牌から残り枚数を把握することは重要です。山の残り枚数を意識しながら、押し引きの判断ができるようになることが上達への第一歩です。

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