ダブル立直(ダブルリーチ)とは
ダブル立直(ダブルリーチ) とは、麻雀の役の一つで、第一ツモでリーチをかけることで成立する2翻役です。略して「ダブリー」とも呼ばれ、配牌時にすでにテンパイしている、または親の配牌ツモでテンパイした場合に成立します。
通常のリーチが1翻なのに対し、ダブル立直は2翻となります。非常に珍しい状況で成立するため、出現率は低いですが、成立すれば高得点が期待できる役です。
ダブル立直の詳細解説
成立条件
ダブル立直が成立するには、以下の条件を満たす必要があります:
| 条件 | 詳細 | タイミング |
|---|---|---|
| 第一ツモでリーチ | 誰も鳴いていない最初の巡目 | 親:配牌後、子:第一ツモ |
| 門前 | 鳴いていない状態 | 必須 |
| 聴牌 | リーチ可能な状態 | テンパイしている |
| 誰も鳴いていない | 第一巡目に鳴きがない | 重要 |
通常リーチとの違い
| 項目 | ダブル立直 | 通常リーチ |
|---|---|---|
| 翻数 | 2翻 | 1翻 |
| タイミング | 第一ツモ | いつでも |
| 難易度 | 非常に高い | 普通 |
| 出現率 | 約0.1% | 約15% |
使用例
実際の場面での使い方
例1:宣言時
「ダブル立直!」
「ダブリー!」
例2:確認時
「配牌テンパイだ、ダブルいける」
「第一ツモでリーチ、ダブルだ」
例3:対局中の会話
「まさかのダブリー」
「ダブル立直は初めて見た」
ダブル立直の形
親の配牌ツモでダブル立直
配牌14枚:123萬 456筒 789索 111東 44索
→ 配牌時点でテンパイ、即リーチ宣言
→ ダブル立直成立
子の第一ツモでダブル立直
配牌13枚:234萬 456筒 789索 222東 5索
第一ツモ:5索
→ 第一ツモでテンパイ、即リーチ宣言
→ ダブル立直成立
関連用語
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
-
鳴きが入った後
- 誰かが鳴いたら不成立
- 第一巡目の鳴きに注意
-
親と子の違い
- 親は配牌14枚でテンパイ
- 子は第一ツモでテンパイ
-
通常リーチとの混同
- 第一ツモ以外は通常リーチ
- 2巡目以降は1翻
-
役の複合計算
- ダブル立直2翻
- 一発やツモと複合可能
ダブル立直を狙う戦術
配牌での判断
ダブル立直の条件:
| 配牌の状況 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 親:14枚テンパイ | 即ダブル立直 | 2翻確定 |
| 子:1向聴 | 第一ツモに期待 | ダブリーの可能性 |
| 子:2向聴以上 | 通常の手作り | ダブルは諦める |
| ドラが多い | 積極的にダブリー | 高得点期待 |
リスクとリターン
ダブル立直のメリット:
-
高得点
- 2翻スタート
- 一発・ツモと複合
-
相手への圧力
- 最速リーチの威圧感
- 防御を強いる
-
裏ドラ
- 裏ドラの期待
- 跳満以上も
ダブル立直のデメリット:
-
防御不可
- リーチ後は曲げられない
- 他家の手に無防備
-
待ち変更不可
- 待ち牌を変えられない
- フリテンのリスク
実戦でのダブル立直
ダブル立直への道筋
理想的な流れ:
配牌:偶然テンパイ or 1向聴
↓
親:配牌ツモでテンパイ
子:第一ツモでテンパイ
↓
即座にリーチ宣言
↓
ダブル立直成立、2翻確定
ダブル立直後の展開
和了パターン:
| 和了方法 | 追加翻数 | 合計点数例(子) |
|---|---|---|
| ツモ・一発 | +2翻 | 7700点〜(4翻以上) |
| ツモのみ | +1翻 | 3900点〜(3翻以上) |
| ロン・一発 | +1翻 | 5200点〜(3翻以上) |
| ロンのみ | なし | 2600点〜(2翻以上) |
ダブル立直の確率と価値
出現率
統計データ:
- ダブル立直の成立:約0.1%
- 配牌テンパイ:約1%
- 第一ツモテンパイ:約3%
- 実際のダブリー宣言:非常に稀
他の高得点役との比較
希少性順位:
- 役満(約0.05%)
- ダブル立直(約0.1%)
- 三暗刻(約0.3%)
- 小三元(約0.2%)
ダブル立直の戦略ポイント
宣言するか迷う場合
ダブル立直を宣言すべき:
- 良形待ち
- ドラが多い
- 他家の手が弱そう
- 早い巡目
通常リーチを選ぶ:
- 悪形待ち
- 点棒状況が厳しい
- 他家の手が強そう
- リスク回避したい
対戦相手への影響
ダブル立直の圧力:
-
即オリ
- ほとんどの相手がオリる
- 安全牌優先
-
手役の放棄
- 相手は手を崩す
- テンパイ放棄
-
場の凍結
- 鳴きが減る
- 消極的な展開
複合しやすい役
よく複合する役
| 役名 | 複合条件 | 合計翻数 |
|---|---|---|
| 一発 | リーチ後1巡以内 | 3翻 |
| 門前清自摸和 | ツモで和了 | 3翻 |
| 断么九 | 中張牌のみ | 3翻 |
| 一盃口 | 同じ順子2組 | 3翻 |
| 平和 | 良形待ち | 3翻 |
高得点の例
ダブル立直・一発・ツモ・タンヤオ・ドラ1:
5翻 = 満貫(8000点 or 12000点)
裏ドラが乗れば跳満以上
ローカルルール
ダブル立直の扱い
地域による違い:
- 一般的:2翻
- 一部地域:3翻(稀)
- 競技麻雀:必ず2翻
特殊な扱い
バリエーション:
- 役満扱い(極一部)
- 流し満貫併用不可
- 責任払いの対象外
歴史と文化
ダブル立直の由来
名称の意味:
- 通常リーチの「ダブル」
- 2倍の価値
- 最速のリーチ
希少性の価値
麻雀文化での位置づけ:
-
記憶に残る
- 滅多に見られない
- 印象的な場面
-
話題性
- 対局後の話題
- 特別な思い出
まとめ
ダブル立直(ダブルリーチ)は、第一ツモでリーチをかけることで成立する2翻役です。親は配牌14枚、子は第一ツモでテンパイしている必要があり、非常に珍しい状況で成立します。出現率は約0.1%と極めて低いですが、成立すれば2翻スタートで高得点が期待できます。初心者の方は、まず「第一ツモでリーチなら2翻」という基本を覚え、もし配牌テンパイに恵まれたら、積極的にダブル立直を宣言してみましょう。通常のリーチより1翻高く、相手への圧力も大きい強力な役です。