満貫(マンガン)とは
満貫(マンガン) とは、麻雀における点数の区切りの一つで、子で8000点、親で12000点の得点を指します。翻数と符の組み合わせで計算される基本点が2000点以上になると満貫となり、それ以上細かい計算はしません。
満貫は麻雀において一つの目標となる得点で、「満貫を和了る」ことは大きな達成感があります。初心者が最初に目指すべき高得点として位置づけられています。
満貫の詳細解説
満貫の点数
| プレイヤー | ツモ和了 | ロン和了 |
|---|---|---|
| 子 | 2000-4000(計8000点) | 8000点 |
| 親 | 4000オール(計12000点) | 12000点 |
満貫になる条件
満貫の条件(いずれか):
1. 3翻70符以上
2. 4翻40符以上
3. 5翻以上(符に関係なく)
具体例:
- 3翻70符 = 満貫
- 4翻30符 = 満貫(切り上げ)
- 5翻20符 = 満貫
- 役満 = 4倍満貫相当
点数計算の仕組み
| 翻数 | 必要な符 | 基本点 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 3翻 | 70符以上 | 2240点 | 満貫 |
| 4翻 | 40符以上 | 2560点 | 満貫 |
| 5翻 | 何符でも | - | 満貫確定 |
| 6-7翻 | 何符でも | - | 跳満 |
使用例
実際の場面での使い方
例1:満貫の宣言
「リーチ・ツモ・ドラ3で満貫!」
「タンヤオ・ピンフ・三色・ドラで満貫」
「役牌3つで満貫です」
例2:満貫の支払い
「子の満貫ツモ、2000-4000」
「親満ロン、12000点」
「親満ツモ、4000オール」
例3:満貫を目指す
「ドラ2だから、あと2翻で満貫」
「3翻あるから70符で満貫になる」
「リーチすれば満貫確定」
関連用語
- 跳満(ハネマン):満貫の1.5倍(12000/18000点)
- 倍満(バイマン):満貫の2倍(16000/24000点)
- 三倍満(サンバイマン):満貫の3倍(24000/36000点)
- 役満(ヤクマン):満貫の4倍(32000/48000点)
- 符(フ):得点計算の要素
- 翻(ハン):役の価値単位
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
-
切り上げ満貫の見落とし
- 4翻30符でも満貫
- 計算上7700点→8000点
- 「切り上げ満貫」と呼ぶ
-
符計算の勘違い
- 5翻以上は符計算不要
- 自動的に満貫以上
- ピンフは必ず30符か20符
-
ツモとロンの点数差
- ツモは全員から
- ロンは一人から
- 合計は同じ
-
親と子の違い
- 親は1.5倍
- 支払いも1.5倍
- オールの意味を理解
満貫を作る役の組み合わせ
代表的な満貫パターン
| パターン | 役の組み合わせ | 翻数 |
|---|---|---|
| リーチ系 | リーチ(1)+ツモ(1)+ドラ3 | 5翻 |
| 役牌系 | 役牌×3 | 3翻+高符 |
| タンヤオ系 | タンヤオ(1)+ピンフ(1)+三色(2)+ドラ1 | 5翻 |
| 染め手系 | 混一色(3)+役牌(1)+ドラ1 | 5翻 |
満貫への道筋
3翻ルート(高符が必要):
- 役牌×3(各1翻)
- 対々和(2)+役牌(1)
- 三暗刻(2)+役牌(1)
4翻ルート(中符でOK):
- リーチ(1)+一発(1)+ツモ(1)+ドラ1
- タンヤオ(1)+三色(2)+ドラ1
- 混一色(3)+役牌(1)
5翻ルート(符は無関係):
- リーチ(1)+ツモ(1)+ドラ3
- タンヤオ(1)+ピンフ(1)+一盃口(1)+ドラ2
- 清一色(6)だけで跳満
符計算と満貫
符が影響する場合
| 符 | 3翻 | 4翻 | 5翻 |
|---|---|---|---|
| 30符 | 3900点 | 7700点→満貫 | 満貫 |
| 40符 | 5200点 | 満貫 | 満貫 |
| 50符 | 6400点 | 満貫 | 満貫 |
| 60符 | 7700点→満貫 | 満貫 | 満貫 |
| 70符 | 満貫 | 満貫 | 満貫 |
高符になりやすいケース
符が高くなる要素:
- 暗刻(8符/16符)
- 暗槓(32符)
- 端牌の刻子(4符/8符)
- 単騎待ち(2符)
- 辺張・嵌張待ち(2符)
- ツモ(2符)
- 役牌の雀頭(2符)
満貫の確率と戦略
満貫の出現率
| 状況 | 確率 | 備考 |
|---|---|---|
| 全体の和了 | 約10% | 一般的なゲーム |
| リーチからの満貫 | 約20% | ドラ・裏ドラ込み |
| 鳴いての満貫 | 約5% | 役の制限あり |
| 配牌時の期待 | 約3% | 良い配牌時 |
満貫を狙う戦略
序盤:役の複合を意識
- 三色・一通を見る
- ドラを大切に使う
- リーチの準備
中盤:方向性を決める
- 満貫ルートを選択
- 不要な役は捨てる
- 符も意識する
終盤:確実性を重視
- 無理な追加役は避ける
- 確実な満貫を選ぶ
- 振り込みに注意
満貫以上の点数体系
点数の段階
| 名称 | 子の点数 | 親の点数 | 満貫比 |
|---|---|---|---|
| 満貫 | 8000点 | 12000点 | 1倍 |
| 跳満 | 12000点 | 18000点 | 1.5倍 |
| 倍満 | 16000点 | 24000点 | 2倍 |
| 三倍満 | 24000点 | 36000点 | 3倍 |
| 役満 | 32000点 | 48000点 | 4倍 |
翻数と点数の関係
1-2翻:符計算による
3-4翻:符次第で満貫
5翻:満貫確定
6-7翻:跳満
8-10翻:倍満
11-12翻:三倍満
13翻以上:数え役満
満貫を含む実戦例
ケース1:リーチ系満貫
手牌:123m 456p 789s 11m 白白
リーチ後、白をツモ
役:リーチ(1)+ツモ(1)+白(1)+ドラ2 = 5翻
→ 満貫確定
ケース2:役牌系満貫
手牌:111m 東東東 南南南 999s 55p
東、南、發がそれぞれ役牌
役:東(1)+南(1)+対々和(2) = 4翻40符
→ 満貫
ケース3:染め手系満貫
手牌:123m 456m 678m 東東東 白白
全て萬子と字牌
役:混一色(3)+東(1)+ドラ1 = 5翻
→ 満貫
満貫の心理的価値
満貫の意味
-
実力の証明
- 初心者卒業の目安
- 狙って作れる最初の高得点
- 達成感が大きい
-
ゲームへの影響
- 順位が大きく動く
- 逆転の可能性
- 相手へのプレッシャー
-
上達への指標
- 役の複合を学ぶ
- 符計算の理解
- 戦略的思考の育成
まとめ
満貫は子8000点、親12000点の重要な得点単位で、3翻70符以上、4翻40符以上、または5翻以上で成立します。麻雀において一つの到達点となる得点で、初心者が最初に目指すべき高得点です。
満貫を作るには、役の複合やドラの活用、時には符計算の理解も必要です。リーチ・ツモ・ドラの組み合わせや、役牌を複数作る方法など、様々なルートがあります。満貫を安定して和了れるようになることが、麻雀上達の重要な指標となるでしょう。