人和（レンホー）とは
人和（レンホー） とは、麻雀において 子が第1巡（最初の捨て牌）でロンあがり する特殊な役です。天和（親の配牌あがり）、地和（子の第1ツモあがり）と並んで「天地人」と呼ばれる偶然役の一つですが、採用の有無や点数がルールによって大きく異なります。
「人和」は「じんほー」「れんほー」などと読み、中国語では「レンフー」と発音します。運に大きく左右される役で、狙って出すことは不可能です。
人和の詳細解説
成立条件
人和が成立するには、以下の条件をすべて満たす必要があります：
| 条件 | 詳細 | 備考 |
|---|---|---|
| 子である | 親は不可 | 親なら天和 |
| 第1巡 | 自分のツモ前 | 誰も鳴いていない |
| ロンあがり | 他家の捨て牌であがる | ツモなら地和 |
| 役がある | 通常の役が必要（一部除く） | ルールにより異なる |
ルールによる扱いの違い
人和の点数設定：
| ルール | 扱い | 点数 | 採用状況 |
|---|---|---|---|
| 役満扱い | 役満 | 32,000点 | 一部地域 |
| 倍満扱い | 倍満固定 | 16,000点 | 比較的多い |
| 満貫扱い | 満貫固定 | 8,000点 | 最も一般的 |
| 通常計算 | 役による | 計算通り | 競技ルール |
| 不採用 | 認めない | - | 公式戦多数 |
使用例
実際の場面での使い方
例1：達成時の宣言
「人和！」
「第1巡ロン、人和です！」例2：ルール確認
「人和ありますか？」
「人和は何点扱い？」例3：状況説明
「配牌テンパイから人和」
「東の第1打で人和達成」人和の特殊性
第1巡の定義
重要な条件：
-
自分がまだツモっていない
- 第1ツモ前が条件
- ツモったら通常のロン
-
誰も鳴いていない
- チー・ポン・カンなし
- 第1巡が継続中
-
暗槓も不可
- 誰かが暗槓したら無効
- 純粋な第1巡のみ
天地人の関係
偶然役の序列：
| 役名 | 条件 | 親/子 | 確率 |
|---|---|---|---|
| 天和 | 配牌であがり | 親のみ | 約0.0003% |
| 地和 | 第1ツモあがり | 子のみ | 約0.0009% |
| 人和 | 第1巡ロンあがり | 子のみ | 約0.05% |
関連用語
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
-
採用の確認不足
- 人和を認めない場所が多い
- 事前確認が必須
- 点数も要確認
-
第1巡の誤解
- ツモった後は不可
- 鳴きがあったら不可
- 厳密な第1巡
-
役の必要性
- 役満扱いでも役が必要な場合
- 役なしは通常認めない
- ルール次第
-
親との混同
- 親は人和不可
- 親なら天和
- 子限定の役
人和の戦術（？）
狙えない役
人和の特徴：
-
完全に運任せ
- 配牌テンパイが条件
- 相手の第1打次第
- 戦術なし
-
確率計算
- 配牌テンパイ：約1%
- その牌が出る：約5%
- 合計：約0.05%
-
心構え
- 期待しない
- 来たらラッキー
- 通常の手として進める
実戦での人和
人和が成立する流れ
典型的なパターン：
1. 配牌を開く
→ テンパイしている（例：リーチ可能な形）
2. 東家が第1打
→ 自分の当たり牌ではない
3. 南家が第1打
→ これが自分の当たり牌！
4. 「ロン！人和！」
→ ルールにより点数決定人和になりやすい形
配牌テンパイの例：
| 形 | 待ち | 出やすさ |
|---|---|---|
| 七対子 | 単騎 | 比較的 |
| 国士無双 | 13面or単騎 | 稀 |
| 通常形 | 両面など | 最も多い |
| 純チャン | 端牌絡み | やや稀 |
ローカルルールの詳細
地域による違い
人和の扱い方：
-
関東風
- 満貫扱いが主流
- 役満は稀
- 不採用も多い
-
関西風
- 倍満扱いが多い
- 地域により差
- 採用率高め
-
中国麻雀
- 重要な役
- 高得点扱い
- 必ず採用
オンライン麻雀での扱い
主要プラットフォーム：
- 天鳳：不採用
- 雀魂：不採用（一部モード除く）
- MJ：設定により可
- Maru-Jan：満貫扱い
人和の価値
なぜ意見が分かれるか
議論のポイント：
| 肯定派の意見 | 否定派の意見 |
|---|---|
| 天地人で美しい | 実力と無関係 |
| 興奮度が高い | 運要素が強すぎる |
| 伝統的な役 | 公平性に欠ける |
| 話題性がある | 戦術性がない |
現代麻雀での位置づけ
採用状況の変化：
-
競技麻雀
- ほぼ不採用
- 実力重視
- 公平性優先
-
フリー雀荘
- 店により異なる
- 満貫扱いが多い
- 明記されている
-
仲間内
- 自由に決定
- 盛り上がり重視
- 役満扱いも
人和の思い出
達成者の声
体験談の共通点：
- 「信じられなかった」
- 「配牌を見て期待」
- 「第1打で興奮」
- 「一生の思い出」
人和の魅力
なぜ残すべきか：
-
麻雀の華
- 偶然の妙
- ドラマ性
- 話題提供
-
初心者への夢
- 誰にでもチャンス
- 運の要素
- 楽しさ重視
-
伝統の継承
- 歴史ある役
- 文化的価値
- 地域性
まとめ
人和（レンホー）は、子が第1巡でロンあがりする偶然役で、天和・地和と並ぶ「天地人」の一つです。ルールによって役満・倍満・満貫・不採用など扱いが大きく異なるため、事前確認が必須です。出現率は約0.05%で、完全に運任せの役ですが、達成時の興奮は格別です。初心者の方は、まず採用の有無と点数を確認し、配牌テンパイの時は第1巡に注目してみましょう。人和は、麻雀の偶然性と興奮を象徴する、ロマンあふれる役です。