一盃口（イーペーコー）とは？成立条件・二盃口との違いを解説

一盃口（イーペーコー）とは

一盃口（イーペーコー） は、麻雀の1翻役で、同じ順子（シュンツ）を2組作る門前限定の役です。例えば、123萬が2組あるような形で、「一杯（同じものが2つ）」という意味から一盃口と呼ばれます。

見た目が美しく、平和（ピンフ）やタンヤオと複合しやすいため、実戦でもよく出現する実用的な役です。

一盃口の詳細解説

一盃口の成立条件

一盃口の例

基本的な一盃口：

223344萬 567筒 789索 55索
└─┘└─┘ （234萬が2組）

複雑な一盃口：

112233萬 456筒 678索 99筒
└─┘└─┘ （123萬が2組）

七対子との関係

注意： 以下の形は七対子であり、一盃口ではありません

112233445566筒 77索

この形は見た目は一盃口×3に見えますが、七対子として扱われます。

使用例

実際の場面での使い方

例1：手作りの発見

「あ、これイーペーコーになってる！」
「223344の形はイーペーコー確定」

例2：鳴きの判断

「イーペーコー崩れるから鳴かない」
「門前でイーペー狙いで行こう」

例3：複合役の確認

「イーペー・タンヤオで2翻」
「平和・イーペーコーでメンピン系」

一盃口の見つけ方

見つけやすいパターン

1. 連続する対子

   2233 → 234が2組（イーペーコー）
   5566 → 567が2組（イーペーコー）

2. 暗刻の隣

   1112 → 12を引けば123が2組
   7778 → 67を引けば678が2組

3. 理牌で発見

   • きちんと並べると見つけやすい
   • 同じ順子が隣り合う

作り方のコツ

関連用語

• 二盃口（リャンペーコー）：同じ順子2組×2
• 順子（シュンツ）：連続する3枚
• 平和（ピンフ）：よく複合する役
• 門前（メンゼン）：鳴いていない状態
• 七対子（チートイツ）：形が似ている役

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

1. 鳴いたら成立しない

   • 必ず門前が条件
   • チーしても一盃口にならない

2. 刻子は対象外

   • 111萬が2組あっても一盃口ではない
   • 順子のみが対象

3. 七対子との重複なし

   • 1122334455667の形
   • 七対子として扱う（一盃口×3ではない）

4. 異なる順子は不可

   • 123萬と456萬では一盃口にならない
   • まったく同じ順子が必要

一盃口と複合する役

よく複合する役

高得点パターン

リーチ・平和・イーペーコー・ツモ

• 4翻で満貫確定
• 比較的作りやすい

イーペーコー・タンヤオ・三色

• 門前なら4翻
• 美しい形

戦術的なポイント

一盃口を狙う状況

1. 連続する対子がある

   • 2233、5566など
   • 自然に一盃口になりやすい

2. 門前で進められる

   • 手牌が整っている
   • 鳴く必要がない

3. 平和と複合可能

   • 順子系の手
   • 高打点を狙える

一盃口の価値

メリット：

• 見逃しやすい（相手も気づかない）
• 平和・タンヤオと相性◎
• 門前なのでリーチ可能
• 形が美しい

デメリット：

• 1翻と打点が低い
• 門前限定で遅い
• 狙って作りにくい
• 二盃口との判断が必要

実戦でのコツ

見落としを防ぐ

1. 理牌をきちんとする

   • 同じ順子が並ぶように
   • 一目で分かる配置

2. 対子の連続に注目

   • 2233、5566の形
   • 一盃口の可能性大

3. あがり時に再確認

   • 役の見落としを防ぐ
   • 一盃口を忘れがち

二盃口への発展

一盃口から二盃口へ：

• もう1種類の同じ順子
• 3翻役にランクアップ
• かなり難しい

まとめ

一盃口は、同じ順子を2組作る門前限定の1翻役です。223344のような形で気づきやすいですが、手牌の中で見落としやすい役でもあります。初心者の方は、まず「同じ順子2組」「門前限定」という基本を覚え、連続する対子を見たら一盃口の可能性を考える習慣をつけましょう。平和やタンヤオとの複合で、思わぬ高得点になることもある、知っていると得する役です。