二盃口(リャンペーコー)とは
二盃口(リャンペーコー) は、麻雀の役の一つで、同じ順子(シュンツ)を2組ずつ、合計2セット作る3翻役です。つまり、一盃口(イーペーコー)が手の中に2つある形です。「リャンペー」と略されることが多く、門前(鳴いていない状態)でのみ成立します。
出現率は約0.04%と非常にレアな役ですが、タンヤオや平和と複合しやすく、完成すれば高得点が期待できます。
二盃口の成立条件
二盃口が成立するには、以下の3つの条件をすべて満たす必要があります。
| 条件 | 説明 |
|---|---|
| 同じ順子2組を2セット | 「一盃口」が2つある形 |
| 門前のみ | ポン・チー・明カンは不可 |
| 4面子1雀頭 | 通常のあがり形として成立すること |
一盃口との違い
二盃口と一盃口はどちらも「同じ順子の重複」を扱う役ですが、必要な組数が異なります。
| 項目 | 一盃口(イーペーコー) | 二盃口(リャンペーコー) |
|---|---|---|
| 翻数 | 1翻 | 3翻 |
| 条件 | 同じ順子2組×1セット | 同じ順子2組×2セット |
| 門前 | 必須 | 必須 |
| 出現率 | 約4.5% | 約0.04% |
| 関係 | - | 一盃口を内包(複合しない) |
一盃口が1つだけでは二盃口にはなりません。また、二盃口が成立すると一盃口は含まれているものとして扱われ、二盃口と一盃口は複合しません。
二盃口の手牌例
成立する二盃口の例
例1:萬子+筒子の二盃口
















× 2組(一盃口)+ 

× 2組(一盃口)+ 
(雀頭)= 二盃口
例2:タンヤオと複合する二盃口
















× 2組 + 

× 2組 + 
= 二盃口 + タンヤオ(4翻)
例3:同じ色で2セットの二盃口
















× 2組 + 

× 2組 + 
= 二盃口。同じ色(萬子)で2つの一盃口を作ることも可能です。
二盃口にならない例
| 手牌 | 理由 |
|---|---|
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | 一盃口が1つだけ(![]() ![]() × 2のみ) |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | 一見一盃口2セットに見えるが、123萬×4枚は牌数的に不可能な場合あり。実際の形を確認する必要がある |
二盃口と七対子の判別
二盃口と七対子は見た目がまったく同じ形になる場合があるため、初心者が最も混乱しやすいポイントです。
同じ形になるケース














この手牌は2通りに解釈できます。
| 解釈 | 内訳 | 翻数 |
|---|---|---|
| 二盃口 | ![]() ![]() × 2 + ![]() ![]() × 2 + ![]() ![]() | 3翻 |
| 七対子 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() の対子7組 | 2翻 |
判定ルール:高点法
麻雀には高点法(こうてんほう)というルールがあり、複数の解釈が可能な場合は点数が高くなる方を採用します。
- 二盃口(3翻) > 七対子(2翻)
- したがって、両方に解釈できる場合は必ず二盃口として扱う
- 二盃口と七対子は複合しない(同時に成立することはない)
七対子にしかならないケース














この手牌は対子7組ですが、順子の重複がないため二盃口にはなりません。七対子(2翻)のみです。
二盃口と複合する役
複合しやすい役
複合しない役
| 役名 | 複合しない理由 |
|---|---|
| 一盃口 | 二盃口に包含される |
| 七対子 | 高点法で二盃口が優先 |
| 三色同順 | 3色にまたがる同じ数字の順子が必要で、二盃口の構造と両立しない |
| 対々和 | 順子がないため二盃口と矛盾 |
二盃口の点数
代表的な点数パターン
| 組み合わせ | 翻数 | 子(ロン) | 親(ロン) |
|---|---|---|---|
| 二盃口のみ | 3翻40符 | 5,200点 | 7,700点 |
| 二盃口+タンヤオ | 4翻30符 | 満貫(8,000点) | 満貫(12,000点) |
| 二盃口+平和 | 4翻30符 | 満貫(8,000点) | 満貫(12,000点) |
| 二盃口+リーチ+ツモ | 5翻 | 満貫(8,000点) | 満貫(12,000点) |
| 二盃口+タンヤオ+平和+リーチ | 7翻 | 跳満(12,000点) | 跳満(18,000点) |
| 二盃口+清一色 | 9翻 | 倍満(16,000点) | 倍満(24,000点) |
二盃口は3翻の役なので、タンヤオ(1翻)を加えるだけで4翻30符 = 満貫に届きます。コストパフォーマンスの良い役と言えます。
二盃口の作り方・狙い方
狙うべき配牌の特徴
二盃口は配牌の段階で狙えるかどうかがほぼ決まります。以下の特徴がある配牌では二盃口を意識しましょう。
狙い目の配牌例:















の一盃口が1つ見えており、

ももう1組揃えば二盃口。不要牌を切って狙う価値があります。
手作りの基本戦略
-
一盃口を先に1セット確定させる
- まず1つ目の一盃口を完成させ、2つ目に取り掛かる
-
門前を絶対に維持する
- チーやポンをすると二盃口は成立しない。テンパイが遅くなっても門前を守る
-
七対子との天秤にかける
- 対子が多い手で、一盃口が見えない場合は七対子に切り替える判断も重要
- 逆に、連続する数牌の対子が多ければ二盃口を優先
-
5巡目までに方向性を決める
- 中途半端に追うと手が遅れる。序盤で狙えるかを判断する
出現率と難易度
出現頻度
二盃口の出現率は約0.04%(約2,500局に1回) と非常に低く、麻雀の通常役の中でも最もレアな部類に入ります。
| 役名 | 出現率 | 出現頻度の目安 |
|---|---|---|
| 一盃口 | 約4.5% | 約22局に1回 |
| 七対子 | 約2.0% | 約50局に1回 |
| 二盃口 | 約0.04% | 約2,500局に1回 |
難易度が高い理由
- 形の制約が厳しい — 同じ順子が2組×2セット必要で、手牌の自由度が極めて低い
- 門前限定 — 鳴いて加速する選択肢がない
- 使用する牌が重複 — 同じ牌を4枚使うケースが多く、山に残っていない場合がある
- 待ちが限定される — テンパイ形がパターン化されやすく、他家に読まれるリスクもある
よくある間違い・注意点
初心者が間違えやすいポイント
-
鳴いたら成立しない
- 1つでもチー・ポンすると二盃口は不成立。一盃口も消える
-
七対子との混同
- 同じ形でも二盃口(3翻)が優先される。七対子(2翻)として申告すると損をする
-
一盃口が2セット必要
- 1つだけでは二盃口にならない。必ず2種類の一盃口が必要
-
役の見落とし
- 対子が並んだ形で、順子×2の解釈を見落としやすい。あがり時には必ず確認する
関連用語
- 一盃口(イーペーコー):同じ順子2組の1翻役
- 七対子(チートイツ):対子7組の2翻役
- 門前(メンゼン):鳴いていない状態
- 順子(シュンツ):連続する3枚
- 平和(ピンフ):二盃口と複合しやすい順子系の基本役
- 清一色(チンイツ):1色で揃える高翻役、二盃口との複合で倍満
まとめ
二盃口は同じ順子2組を2セット作る3翻の門前役で、出現率約0.04%の非常にレアな役です。七対子と同じ形になることがありますが、高点法により二盃口(3翻)が優先されます。
タンヤオや平和と複合しやすく、二盃口+タンヤオだけで満貫に届くため、完成すれば高得点が期待できます。配牌で連続した数牌の対子が多い場合は、一盃口を2セット揃えて二盃口を狙ってみましょう。
ただし、門前限定で形の制約も厳しいため、無理に追わないことも大切です。七対子との天秤にかけながら、5巡目までに方向性を決めるのが実戦的な判断です。
