純全帯么九（純チャン）とは？チャンタとの違い・作り方のコツを解説

純全帯么九（純チャン）とは

純全帯么九（ジュンチャンタイヤオチュー） とは、麻雀においてすべての面子と雀頭に老頭牌（1・9の数牌）を含む役です。通称「純チャン」「ジュンチャン」と呼ばれ、混全帯么九（チャンタ）の上位役にあたります。

門前では3翻、鳴いても成立しますが2翻に下がる（食い下がり）役です。字牌を使わず、数牌の端牌（1・9）のみで構成するため、チャンタよりも難易度が高く、美しい役として人気があります。

純全帯么九の詳細解説

成立条件

純全帯么九が成立するには、以下の条件をすべて満たす必要があります：

使える面子・使えない面子

使える面子（○）：

使えない面子（×）：

• 234、345、456、567、678（中張牌のみの順子）
• 222〜888（中張牌の刻子）
• 東東東、南南南など（字牌の刻子）

門前と鳴きの違い

使用例

実際の場面での使い方

例1：手牌構成の判断

「純チャン狙える形だ」
「字牌ないから純チャンいける」

例2：チャンタとの選択

「字牌切って純チャン狙おう」
「白ポンしたからチャンタ確定」

例3：鳴きの判断

「123チーして純チャン2翻」
「門前なら純チャン3翻」

チャンタとの違い

比較表

純チャンの特徴

1. 高打点

   • チャンタより1翻高い
   • 基本的に満貫級

2. 制約が厳しい

   • 字牌が使えない
   • 老頭牌のみで構成

3. 美しい役

   • 数牌の端だけで作る
   • 完成形が美しい

関連用語

• 混全帯么九（チャンタ）：字牌も使える下位役
• 老頭牌（ロウトウハイ）：1・9の数牌
• 幺九牌（ヤオチューハイ）：1・9・字牌の総称
• 清老頭（チンロウトウ）：老頭牌の刻子のみの役満
• 一気通貫（イッツー）：よく複合する役

よくある間違い・注意点

初心者が間違えやすいポイント

1. 字牌を入れてしまう

   • 字牌1組でもチャンタになる
   • 純チャンは数牌のみ

2. 中張牌の順子

   • 456など端を含まない順子はNG
   • 必ず1か9を含む

3. 雀頭の制限

   • 2〜8の対子は不可
   • 1・9の対子のみ

4. 食い下がりの計算

   • 鳴いても2翻ある
   • チャンタの鳴き（1翻）より高い

複合する役・しない役

よく複合する役

複合しない役

• 断幺九（タンヤオ）：正反対の役
• 平和（ピンフ）：端牌雀頭NG
• 役牌（ヤクハイ）：字牌が使えない
• 七対子（チートイツ）：特殊形

戦術的なポイント

純チャンを狙う場面

1. 配牌で老頭牌が多い

   • 1・9が7枚以上
   • 端ターツが複数

2. チャンタから昇格

   • 字牌が早めに切れる
   • 数牌で十分な形

3. 高打点が必要

   • 門前3翻は大きい
   • 満貫を狙いやすい

純チャンの長所・短所

長所：

• 高い翻数（門前3翻）
• 鳴いても2翻確保
• 他の役と複合しやすい
• 完成形が美しい

短所：

• 非常に作りにくい（出現率約0.3%）
• 使える牌が限定的
• 中張牌のドラを使えない
• 待ちが読まれやすい

実戦でのコツ

序盤の判断

純チャンに向かう目安：

• 老頭牌が8枚以上
• 端ターツが3つ以上
• 字牌がない or 少ない

チャンタとの選択：

• 字牌対子 → チャンタ確定
• 字牌なし → 純チャン狙い
• 途中で判断変更も可能

鳴きの判断

積極的に鳴く場合：

• 123や789が確定する
• 残り1面子で完成
• 他家の進行が早い

鳴きを控える場合：

• 門前で3翻確保したい
• リーチも狙える形
• イッツーなど他役も狙える

待ちの選択

純チャンの待ち：

• ペンチャン待ちが多い
• カンチャン待ちも頻出
• 多面待ちは作りにくい

工夫のポイント：

• 両面待ちを意識
• 亜両面の活用
• 変則多面待ちも視野に

まとめ

純全帯么九（純チャン）は、老頭牌（1・9）のみで構成する美しい3翻役です。チャンタの上位役で、字牌を使わない分、難易度は高くなりますが、その分翻数も高くなります。出現率は約0.3%と低いですが、配牌で端牌が多い時には積極的に狙いたい役です。初心者の方は、まず「1・9のみ使用」「字牌は使わない」という基本を覚え、チャンタとの使い分けを意識しましょう。鳴いても2翻あるので、状況に応じて柔軟に対応することが大切です。